公益財団法人埼玉県国際交流協会は、海外へ挑戦する県内の若者を対象にした給付型奨学金「埼玉発世界行き」奨学生の来年度分募集を4/2より開始する。
3種類の一般奨学金と県内16の企業・団体によるオーダーメイド型の冠奨学金が用意される。
「埼玉発世界行き」奨学金とは?
県は2011~16年の6年間で延べ1,630人の海外留学を支援してきた。
同奨学金は2017年度から県の外郭団体たる同協会が募集している。産学官でグローバル人材の育成を目指す「埼玉グローバル人材活躍基金」への寄附をもとに用途や対象を限定しない一般奨学金と寄付を行った企業・団体など名称を冠したオーダーメイド型の冠奨学金が支給される。
支給が始まった2017年度から2019年度の3年間で、延べ384人の海外留学を支援している。
奨学金の種類
各奨学金とも募集対象や用途はもちろん、金額や人数、選考方法も異なるので注意されたい。
一般奨学金について
一般奨学金については以下3種類が用意される。
コース名 | 対象 | 奨学金額 | 募集人数 |
学位取得コース | 海外の大学・大学院での学位取得を目的とする留学 | 100万円 | 10人 |
地域活躍コース | 大学生の1か月以上の海外体験活動
※卒業又は帰国後、県内企業に就職するなど県内で活躍する意思のある方 |
20万円 | 50人 |
高校生留学コース | 高校生の3カ月以上の留学 | 50万円 | 30人 |
このうち学位取得コースは40歳未満で県内に1年以上在住するものなどを対象にしており、社会人でも利用できる。
地域活躍コースでは、県内大学に通うもしくは県内に1年以上在住する大学生などのうち帰国または卒業後に県内で活躍する意思のある者を対象に留学やボランティアなど1ヶ月以上の海外体験活動を支援する。
高校生留学コースは、県内高校に通うないしは県内に1年以上在住する高校生の留学を支援するもので、書類選考のみで選考がなされる。
詳細な募集要項などは右記ページも参照のこと。:2020年度「埼玉発世界行き」一般奨学金 奨学生募集(グローバル人材センター埼玉)
冠奨学金について
冠奨学金は県内に拠点を置く16の企業・団体の名を冠したものが用意される。
例えばシン建工業(さいたま市南区)の名を冠した「シン建工業 真心奨学金」(50万円、1名)は、県内大学に在学もしくは県内に1年以上在住する大学生などを対象に1か月以上の海外体験活動を支援するが、支給にあたっては海外体験活動を複数回SNSで情報発信し自らの活動を広く提供することなどが条件となる。
またヤオコー(川越市)による「ヤオコー奨学金」(50万円、2名)は、県内大学に在学もしくは県内に1年以上在住する大学生などを対象に1か月以上の海外体験活動を支援するが、「食」に関する内容の海外体験活動を希望する者を歓迎している。
他の冠奨学金や詳細な募集要項などは右記ページも参照のこと。:2020年度「埼玉発世界行き」冠奨学金 奨学生募集(グローバル人材センター埼玉)
応募について
奨学金申請システムへの登録
応募にあたっては奨学金申請システム(4/2 9:00〜5/18昼頃まで利用可)への登録が必須となる。
こちらで必要情報の入力や希望する奨学金の種類を選択し、申請書類を印刷する。
印刷した書類や課題文に所定事項を入力し、郵送などで申請して応募完了だ。
選考スケジュール
応募後のスケジュールは以下の通り。
- 応募締切:5/18(月)
- 書類、面接選考:6月下旬 ※選考方法は申請する奨学金によって異なる
- 選考結果通知:7月中旬
8月上旬には壮行会が予定されている。
その他迷った時は
この他もしも制度でわからないことがあればQ&Aも参照しよう。
また2018年度奨学生へのインタビューも以下の通り公開されているので、適宜役立てていただきたい。
書き終えての諸感
新型コロナウイルスの影響で留学人気も下がることが予想されるが、日本ではできない多くの経験を海外で積むことは今後の人生にとっても有用であることは間違いない。
社会人と比べて多くの時間が取れる学生時代こそその機会に最適だ。
そのためにも奨学金を積極的に活用してみるといいだろう。