過去と未来紡ぐ和光市 その1 人気の住みたい街はニホニウムの街

マンスリー企画・大宮以外の埼玉の市町村をピックアップしてその魅力を探る大宮以外の埼玉シリーズです。

今回は県南の和光市をピックアップいたします!

過去の投稿にもちらほらと…

東京の隣で人気上昇中!

さて、3月になりますが住みたい街ランキング関東版で大宮が4位に食い込んだのをご紹介したかと思います。

その際、交通利便性や生活利便性が高いのに家賃や物件価格が割安なイメージがある穴場だと思う駅ランキングもご紹介しましたが、このランキングで大宮を抜いて埼玉県内トップとなったのが和光市駅です。

東武東上線と東京メトロ有楽町線・副都心線が合流する駅で、行き先にもなっているので名前を知っているという方も多いことでしょう。

同駅のすぐ隣は東京都内に入りますが、家賃が都内の8割程度に抑えられることで人気が急上昇しているといいます。

アジア初の発見があった街

そして改元直前には平成で起きた埼玉の出来事を振り返りましたが、その際平成28年に理化学研究所で合成された113番目の元素がニホニウムと命名されたことを取り上げました。

日本初、そしてアジアでも初の発見となった新元素ですが、この理化学研究所もやはり和光市にあります。

そして和光市駅と同研究所を結ぶ道がニホニウム通りと名付けられているのも、同記事で書いた通りです。

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住みやすく、ハイテクの街

実は市名が公募

そんなわけで、今まで当サイト内の投稿でも何度か登場した和光市を今月はピックアップさせていただきました。

まずは簡単に同市のプロフィールから。同市は埼玉県の南端にある人口82,861人の都市。市域の南側は東京都板橋区や練馬区と接していて、都心からおよそ15~20km圏内となっています。

1943年に町制が敷かれた際に町名で揉めたことから、元は「大いなる和」で一つになるという意味で大和町という地名でした。

転機が訪れたのは1970年の県内29番目となる市制施行。神奈川県の大和市との混同を避けるために市名の公募が行われ、一番応募の多かった和光市という名前になりました。ちなみに応募のあった市名には埼玉市や昭和市という案もあったそうです。

県有数の研究都市

そんな和光市の魅力といえば、何と言っても県内有数の研究都市であること。

前述の理化学研究所(上図左)はもちろん、本田技研工業(ホンダ・同右)の国内本社や国立病院機構埼玉病院、さらに司法検修所や税務大学校など多くの研究機関が立地しています。特にホンダが同市に与えた影響は大きく、戦後同社の工場が設けられると同市は工業都市として発展していきました。

東京に通勤する人々はもちろん、そのような研究機関や企業に勤める人々も多く暮らす同市。財政も良好で県内でも数少ない地方交付税不交付団体の一つとなっています。(2018年度)

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地下鉄開通で大躍進!和光市駅

市内唯一の鉄道駅

大宮から同市へ向かうのには様々ルートがありますが、今回は武蔵浦和から武蔵野線で北朝霞へ、そして北朝霞に隣接する朝霞台駅から東武東上線で同市の中心となる和光市駅を目指します。

大宮から40分ほどで和光市駅に着きました。東武東上線が通り、同線に直通する東京メトロ有楽町線・副都心線の始発駅にもなっている同駅。両社合わせて一日およそ36万人が利用します。

元々は1934年ににいくら駅として畑の中に開業しましたが、半年後には新倉駅に改名されます。開業当初の1日利用客数はおよそ90人前後でしたが、周囲に軍需工場ができると利用客も20倍近くに膨れ上がりました。

戦後は軍需工場に変わってホンダなどの民需工場が多く設けられたこと、米軍基地跡地に多くの団地ができたことで大和町駅に改名された同駅は一層の発展を遂げていきます。

乗り入れるかもしれなかったあの路線

1960年代の高度経済成長期において利用客が増加していく中で、同駅ではある計画が持ち上がりました。

都営三田線

それが都営地下鉄三田線の乗り入れ計画です。当時建設の進んでいた高島平から同駅まで延伸し東上線に乗り入れる予定でした。

しかし東武百貨店のある池袋を経由せず、都心に向けて大きく迂回することになってしまうため東武側が計画の撤回を求めます。こうして1972年に計画は正式に破談となりました。

同じ頃に有楽町線の建設も計画されていましたが、その際和光市駅近くの米軍新倉倉庫跡地に車庫を設けて東上線に乗り入れる計画が持ち上がりました。この車庫こそが同駅北側に存在する和光検車区です。

この時は同駅に停車する予定はなかったのですが、当時の大和町は車庫建設に際して同駅に停車するよう当時の営団地下鉄に求めます。こうして市制移行に合わせて1970年に和光市駅と改名された同駅に有楽町線が停車することになりました。

そして立体化や2面4線への改良工事を経て、1987年に営団成増(当時)〜同駅までが延伸開業し東上線への乗り入れも始まりました。その後2008年には副都心線も開業し、今では横浜方面へも電車が走っています。

以来地下鉄の発着駅、そして東上線の主要駅として発展を続けています。

スポット紹介

◇和光市駅

  • 住所:埼玉県和光市本町4-6
  • 接続路線:東武鉄道東上線、東京メトロ有楽町線・副都心線
  • 備考:東上線川越特急・TJライナーは通過

次回以降は街の見どころをいろいろ探ってまいります。どうぞお楽しみに!

つづく

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