以前も少し紹介しましたが、埼玉県が誘致を進めていたジェトロ(日本貿易振興機構)の埼玉事務所が今秋11月に開設されることになりました。

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3ヶ月ぶりに貿易赤字に転落

昨日ですが財務省より4月の我が国の国際収支が発表されました。

財務省が10日発表した4月の国際収支状況(速報)によると、海外との総合的な取引状況を示す経常収支は1兆7074億円の黒字だった。黒字は58カ月連続となったが、黒字幅は前年同月に比べ9.5%縮小した。中国向けの輸出などが低迷し、貿易収支が3カ月ぶりに赤字に転じたことが影響した。

輸出額から輸入額を差し引いた貿易収支は982億円の赤字(前年同月は5622億円の黒字)だった。中国向けの半導体等製造装置や電子部品の減少が響き、輸出額は前年同月比3.7%減の6兆3880億円となった。一方、輸入額は6.9%増の6兆4862億円だった。原粗油や電算機類(含む周辺機器)などの輸入が増えた。

海外企業から受け取る配当金や投資収益を示す第1次所得収支は2兆1303億円の黒字(前年同月は1兆9434億円の黒字)だった。海外子会社からの配当金など直接投資収益が伸び、黒字額は9.6%拡大した。

〜以下略〜

(「4月の経常収支、黒字幅縮小 中国向け輸出減で貿易収支は赤字 」 日本経済新聞 2019/4/10)

今後人口減少によって国内市場の縮小が見込まれる日本。資源が乏しい日本が成長を続けていくためには、高い技術力や生産力を生かした輸出の発展が欠かせません。

ただ輸出から輸入を差し引いた貿易収支はここのところ順調に推移していたものの、先々月4月の数値は3ヶ月ぶりに赤字に転落したということです。中国向けの輸出が減少したことが背景にあります。

それでも海外企業から受け取る配当金や投資収益から成る第一次所得収支で莫大な黒字を挙げ、国際収支としては黒字を保っているというのが実情です。

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ジェトロ空白県に待望の開設!

貿易拡大に取り組む公的機関

「ジェトロ」の画像検索結果

そんな日本において、各事業者の貿易促進や海外とのパイプづくりに日々取り組んでいる公的機関が、独立行政法人日本貿易振興機構(通称ジェトロ、JETRO)です。

東京を本部とした約50の国内拠点と70カ所を超える海外事務所という国内外ネットワークをフルに活用し、対日投資の促進や農産物輸出や各企業の海外進出支援や各種調査を国内外で展開しています。

埼玉になかったジェトロ

地方企業の海外進出支援や地方への外資誘致を支援するため、ジェトロは各都道府県にも窓口を設けています。

しかし、全国5位の人口を擁する埼玉にはこのジェトロの事務所がありませんでした。東京に近いということが背景にはあったようです。

埼玉と並んで奈良県にも長らくジェトロの事務所が設けられていませんでしたが、昨年奈良にも設立されたことでとうとう埼玉が全国唯一のジェトロ空白県となってしまっていました。

なお、そのような状況下では主に東京のジェトロ関東や埼玉県産業振興公社が県内企業の海外進出支援や外資誘致にあたっていました。

長年の悲願がようやく実現!

東京には近いとはいえ、県内にジェトロの事務所があれば海外との太いパイプを生かし地域に密着した支援ができますし、わざわざ東京に出向く時間や手間も省けます。それゆえ、埼玉県も長年にわたってジェトロの事務所設立を要望してきました。

そしてこの3月に埼玉の強みを活かし国内外の需要を開拓し取り込むためにもジェトロが必要として、ジェトロ宛に要望書を送りました。

その結果ジェトロ側もこれに応じて今年11月のジェトロ埼玉貿易情報センターの設立が正式に決定し、昨日上田清司埼玉県知事宛に決定通知が交付されました!

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強みを生かしSAITAMAを世界へ

ジェトロも認めるポテンシャル

所長 1 名、所員 2 名、アドバイザー・アシスタントなど9名体制でスタート予定の同センター。

設置について、ジェトロは以下のように設置理由を挙げています。

    • 埼玉県には製造品出荷額等においてシェアが大きい輸送用機械器具や食料品のほか、化学工業、印刷・印刷関連業、金属製品、プラスチック製品の産業があり、大阪、愛知に次いで製造業事業所数は全国3位である。裾野の広い産業集積を強みに、今後成長が見込まれるナノカーボン、医療イノベーション、ロボット、新エネルギー、航空・宇宙などの先端産業分野の研究開発支援と製品化に取り組んでおり、これらの製品の販路開拓等における支援ニーズは高い。
    • 圏央道の県内全線開通による都市間のアクセス向上を背景に、企業立地ニーズが高まっており、圏央道沿線地域や圏央道以北地域などにおいては主要幹線道路周辺に産業基盤づくりが進められる予定である。また、首都圏に位置する優位性を生かし、企業、大学、国の研究機関と連携し、世界に通用する付加価値の高い先端産業の集積を図っており、対日投資の拡大や産業間連携の推進が期待される。
    • 清酒出荷量全国5位と日本酒をはじめとする酒類の製造が盛んで、海外への販路開拓に意欲を持つ経営者も多い。また、全国1位の産出額を誇る「さといも」、2位の「ねぎ」「ほうれんそう」「ブロッコリー」など野菜の栽培も盛んで、これら農産物のなかから推進品目を選定し、「狭山茶」や「深谷ねぎ」に代表されるようにブランド化と販路開拓に取り組んでおり、ポテンシャルを有している。

東京をはじめ日本各地へのアクセスの良さや全国5位を誇る清酒の出荷量、そして輸送用機器やプラスチック製品など裾野の広い産業規模など埼玉の有する数多くの強みを買って設置に至ったということです。

過去10年の企業転入超過数が全国トップになるなどビジネスフィールドとしての埼玉の魅力は折り紙付きですが、ジェトロもその魅力に気づいたいうことでしょうか。

設置場所は埼玉のビジネスセンター

そして同センターが設けられるのが、大宮西口のランドマーク・大宮ソニックシティです。

同ビルには、さいたま商工会議所大宮支所をはじめ前述の県産業振興公社や県商工会議所連合会や県商工会連合会、ならびに県中小企業団体中央会といった商工業に関わる組織が拠点を構えており、埼玉のビジネスセンターとしての役割も担っています。

なので例えば商工会議所に行ったついでに同センターに立ち寄ることもできるでしょうし、その逆もできることでしょう。

このように各事業者に対するワンストップの支援や組織間のシナジー効果も期待できそうです。

なお、同センターの会長職は地元経済界を代表する方1名に委嘱される予定だそうです。

書き終えての所感

工業製品や農産物はもちろん、海外に誇るべき文化的要素も数多く存在する埼玉。
前述のように貿易収支こそ赤字に転落しましたが、輸出増に向けて埼玉が与えるインパクトも非常に大きいことと感じます。ジェトロという足りないピースがはまったことで、埼玉が世界を席巻する日は近いです!

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