車椅子も使える畳 大山畳店

埼玉県では2011年度より渋沢栄一ビジネス大賞の認定・授与を進めている。

これは埼玉県内に主たる事業活動の拠点を有する中小企業者のうち、新規性・独創性・市場性・将来性にあふれる新たな事業展開や、革新的で将来性のある優れた技術製品開発に取り組む者を表彰するものだ。

今年度は県内4の事業者が受賞しており、会場内では受賞事業者の紹介もなされた。

そのうち特別賞を受賞したのが大山畳店(八潮市)だ。

受賞の決め手となったのは、今年で創業40年を迎える同社が考案したリフォーム畳。畳店のノウハウや経験を生かして編み出した同品は、表面にクッションフロアシート、裏面にベニヤ板を用いている。

畳自体の強度が上がることで、同品の上であれば従来の畳では利用しづらかった車椅子を利用することが可能になる。それゆえ畳敷きの和室にそのまま敷くことで、車椅子に対応できる。介護保険住宅改修助成金制度の対象にもなるので、上限20万円のリフォーム費用のうち9割が補助される。

実際に同品を敷いて車椅子の体験もなされた。住宅だけでなく、公民館などの公共施設や福祉施設への導入も期待される。

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自動車関連の出展

自動車関連の出展も多くあった。

新事業にも進出 マレリ

昨年5月にカルソニックカンセイとマニエッティ・マレリが合併して誕生したマレリ(さいたま市北区)も出展した。合併により世界各国に研究拠点が170、売上規模も1兆8000億円規模となり業界第7位の自動車部品サプライヤーとなった。

前身となるカルソニック社は自動車内装製品や熱制御機器などを扱ってきたが、合併により今まで扱ってこなかった製品も扱うようになった。

その一つとして車のテールライトが展示された。アニメーション機能がついており光が流れるように動く。近年採用車種が増加中のシーケンシャルウィンカーにも対応している。

自動運転時代の到来にあわせた運転席のモックアップの展示もあった。

ゆったりとした座席では、アームレスト部に手をかざすと前方の計器パネルやタブレットが反応。手の動きに応じてスマホを操作する感覚で天気予報や周辺グルメ情報などを表示する。

自動運転により手が自由になるが、同機能を通じて快適にドライブができたらということだ。

自動運転技術を紹介 埼玉工業大学

埼玉工業大学(深谷市)は、大学内で開発を進めている自動運転技術を紹介した。

自動運転の研究・開発に積極的に取り組んできた同大。昨年4月には学官連携による国内トップクラスの先進的な自動運転技術の研究・開発を目指して自動運転技術開発センターを設立。研究開発に向けた体制強化に努めている。

搭乗はできなかったが、同イベントでは同大が開発した自動運転バスの試乗会がなされた。

マイクロバス「リエッセⅡ」をベースに、各種センサーや自動運転用のオープンソースOS・Autowareや同大独自のOSなどを搭載してい同車。AIによる障害物の検知機能を強化したため、複数のライダーやカメラの画像情報をディープラーニングすることで、周囲環境をAIで認識して障害物を回避しての走行が可能だ。

開発にあたっては、同大がこれまで研究材料としてきたトヨタ・プリウスベースのSAIKOカーでの成果が色濃く反映されている。既存車両にシステムや機器を組み込むため、導入コストも抑えられる。

実用化を目指して同大周辺だけでなく、愛知や兵庫でも自治体協力のもと実証実験が行われている。

つづく

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