【埼玉県議会短信】高校再編などについて質問ー2019年6月定例会一般質問より

この度、新企画といたしましてより県民の皆様の為になるよう埼玉県議会の動向をお伝えする埼玉県議会短信を始めることになりました。

さいたま市議会短信と同様、県議会での質疑や請願の審議状況などについてお伝えできればと思います。

埼玉県議会ってこんな議会

2・6・9・12月の年4回開催

はじめに埼玉県議会について簡単にご紹介いたします。

県政に関して今後の方向性や条例を決める場である県議会は、さいたま市議会と同じく例年2・6・10・12月の年4回県庁に隣接する議事堂で開催されています。
全議員による本会議だけでなく、福祉や産業労働など9の常任委員会や11の特別委員会も会期中に開催されます。
なお、議員選挙の直後には議長・副議長を決める臨時会も行われています。

最大会派は自民党

選挙区図

議会を構成する議員は県内52の選挙区から選出され、定員は93です。
今年4月に行われた議員選挙で新たにその93名が選出され、いずれも任期は4年間となっております。
会派別に内訳を見ると以下の通りで、政権与党と同じく自民党が過半数を占め第一党となっています。
  • 埼玉県議会自由民主党議員団     50名
  • 無所属県民会議                            14名
  • 埼玉民主フォーラム                     12名(立憲7名、国民4名、越谷市民ネットワーク1名)
  • 埼玉県議会公明党議員団                9名
  • 日本共産党埼玉県議会議員団         6名
  • 無所属改革の会                              1名
  • 無所属                                          12名
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6月定例会の一般質問より

去る6/17〜7/5にかけて6月定例会が開催されました。

そのうち5日間の日程で県政に対する一般質問が行われましたので、気になったものをピックアップしてご紹介させていただきます。

eスポーツの推進について

まずは木下高志議員(自民党)によるeスポーツの推進についての一般質問です。

質問概要

ゲーム上のスポーツゲームで腕を競うeスポーツが近年盛り上がりを見せています。

統計によると昨年の国内のeスポーツは40兆円以上となり、今年の茨城国体の種目にもなっています。さらにeスポーツを学ぶ専門学校もできているといいます。

自治体もこの動きに注目しており、特に東京都では来年にeスポーツフェスタを開催する予算も組んでいます。

埼玉県としても遅れを取らないようeスポーツの推進が望まれていますが、これはスポーツとして主管するのか産業振興として主管するかが意見が分かれているところです。

スポーツとして推進する場合、県としてどのように取り組んでいくか、また実証実験などを行う予定はあるかを尋ねます。

矢島県民生活部長からの回答

この質問に対して、谷島県民生活部長からの回答です。

もともとスポーツとは身体活動を伴うものではありますが、身体活動を伴わないeスポーツをスポーツと扱うかは従来から議論があります。

スポーツ庁でもeスポーツをスポーツに含むか議論が行われていますが、国内の動向に注視しつつスポーツとして使うか県としても検討しています。

大画面を用いたeスポーツは若者の人気が高く、国の成長戦略にも盛り込まれるなど今後普及の裾野が広まっていくことが予想されます。

一部自治体では身体を超えたスポーツとして振興が行なわれていますが、県としても国の動向に注目しつつ、eスポーツが持つ多様な可能性について研究していくとしています。

またゲーム機器メーカなど民間主導で実証実験が行われていますが、7月に行われる五輪100日前イベントでも参加企業の協力のもとeスポーツ体験会が行われる予定です。

eスポーツの発展には民間企業によるハードの進歩が欠かせませんが、県としてもそうした動向にも注視しつつどのように関わっていくか今後検討したいと結びました。

県政の次なる課題について

続けて、水村篤弘議員(民主フォーラム)からの質問です。

質問概要

4期16年間に渡って将来を見据えて早めに手を打ち県民の幸せ作りに尽力してきた上田清司県知事。

8月の知事選には出馬せず上田県政はまもなく幕を閉じますが、特に医師確保など医療サービスの安定供給には力を入れてきました。

社会は常に変化をしていますが、一層の少子高齢化が予想される中で県政の次なる課題をどのように見据えているのかを尋ねます。

上田清司県知事からの回答

上田知事からの回答です。

今後に向けて3つの課題を述べています。

一つは外国人との共生です。改正出入国法で今後在留外国人の増加が予想されますが、労働者としてでなく家族を伴う生活者としての支援も望まれます。また我々市民としても地域での外国人との交流は欠かせないものとなり、隣近所が外国人になる日もそう遠くないといいます。

二つ目はスマート社会への対応です。AIやIoT、5Gなど世界に劇的な変化をもたらす新たなテクノロジーが世に出つつあります。スマート社会への転換もそう遠くないですが、その中で情報弱者や技術弱者が生まれ新たな格差の表面化が予想されます。それゆえ、学校教育の充実はもちろんすべて世代に学び直しの機会を提供することが望まれます。

三つ目が誰も取り残さないSDGsです。SDGsの基本理念である「誰も取り残さない」は先の二つの課題への対策にも通じます。SDGsを意識した取り組みとしては貧困の連鎖解消や子どもの居場所づくり、川の再生などが行われています。こうした埼玉の取り組みを先進事例として、国内や世界に発信していくことを次なる課題としています。

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