【日々是埼玉 2019/11/16】目指すは世界遺産 埼玉古墳群が県内初の特別史跡に指定

「埼玉」の名の発祥の地・行田市にあり、稲荷山古墳鉄剣が出土したことでも知られる埼玉古墳群(さきたまこふんぐん)

県民の日の翌日となる昨日11/15、国の文化審議会により特別史跡に指定されることが決まりました。

後述するように国宝にも相当する特別史跡は県内初、全国の古墳群で見ても67年ぶり3例目になります。

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埼玉古墳群とは?

上記の投稿で以前も少し取り上げたことがあったのですが、改めて埼玉古墳群とはなんぞやというところから。

同所は古墳時代の5世紀末から7世紀頃にできたとされる、前方後円墳8基と円墳1基の大型古墳から構成される全国有数の大型古墳群。

この地域にいた国造を埋葬するために建てられたとされますが、はっきりとしたことはわかっていません。

全国にその名を知らしめた鉄剣

明治の中頃から発掘調査が行われてきましたが、1968年にこのうちの稲荷山古墳を発掘していた際に一本の鉄剣が見つかります。

10年の歳月をかけてX線検査を行ったところ、金色で115文字もの漢字が書かれていたことが判明。そこにはこの鉄剣を収めたとされる豪族に関する情報や「獲加多支鹵(ワカタケル)」と雄略天皇に関する記載があります。

こうした歴史的にも高い価値が認められ、同所は1938年に国の史跡に指定。同所の名を全国に知らしめた鉄剣も1983年に県内初の国宝に指定されています。

現在、古墳群一帯はさきたま古墳公園として整備されています。ならびに鉄剣を含めた副葬品は同所に隣接したさきたま史跡の博物館で保存・公開されています。

スポット紹介

さきたま史跡の博物館

  • 住所: 埼玉県行田市埼玉4834
  • 電話: 048-559-1111
  • 営業時間:9:00~16:30
  • 休館日:月曜日(祝日、振替休日、埼玉県民の日11/14を除く)、12/29~1/3
  • 入場料:一般¥200、高校生・大学生¥100
  • 備考:古代蓮会館や行田市郷土博物館の入場券提示で割引になります、史跡の博物館の入場券で将軍山古墳の内部も見学できます

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県内初の特別史跡誕生!

国宝に相当する特別史跡

今回の特別史跡指定を受けて、埼玉新聞は以下のように報道しています。

国の文化審議会(会長・佐藤信氏)は15日、行田市の埼玉(さきたま)古墳群を特別史跡に指定するよう萩生田光一文部科学大臣に答申した。特別史跡は特に学術上の価値が高く、有形文化財の「国宝」に相当するもので、県内での指定は初めて。官報告示を経て、来年の2月以降に登録される見通しで、古墳群の特別史跡指定は西都原古墳群(宮崎県)と岩橋千塚古墳群(和歌山県)が登録された1952年以来、67年ぶり3例目となる。

〜中略〜

 一方で、県は古墳群の世界遺産登録を目指していたが、08年に文化庁の審議の結果、主題の再整理やさらなる比較研究などが必要と評価され、登録には至らなかった。

県は特別史跡指定に関連して、県立さきたま史跡の博物館で16、17、23、24、30日のいずれも午後1時~同4時、同館学芸員による無料の古墳群ガイドツアーを実施する。管内ではこれまでの調査を紹介する写真パネル展示を行う。

〜以下略〜

(「『国宝』に相当 県内で初、埼玉古墳群が特別史跡へ 県、さきたま史跡の博物館で無料ガイドツアー実施」 2019/11/16 埼玉新聞 以下同)

一般的に、古墳や貝塚や城郭など我が国にとつて歴史上又は学術上価値の高いものが史跡として登録されます。

今回登録された特別史跡はそれを超えて、史跡のうち学術上の価値が特に高く我が国文化の象徴たるものとされていて有形文化財であれば国宝に相当するものなのだそうです。

国内では五稜郭や金閣寺や姫路城など62の例がありますが、晴れて埼玉古墳群もその一角に名を連ねたというわけです。特に地域の首長層とヤマト政権との関係や政治的動向や首長墓の展開を追求できるなどの高い歴史的価値や、県による調査研究や保存・整備に関する長年の取組や実績も評価されての登録だったとのことです。

大野知事の反応

今回の指定を受けて、大野元裕知事からのお言葉も以下のようにありました。

■高い評価うれしい/大野元裕知事の話

本県が誇る埼玉古墳群が、わが国を代表する文化財として、高く評価されたことを大変うれしく思う。併せて、神明貝塚、午王山遺跡、旧埼玉県立松山中学校校舎など、8件の文化財についてもその重要性を評価いただいた。これを契機に、多くの方々が埼玉県の歴史と文化に一層の関心を持っていただくことを期待している。

加えて今朝、本人のツイッターでもこの件に関して言及がなされ知事が同所を訪問した模様も出ています。

目指すは世界遺産!

そして同所が最終的に目指しているのが世界遺産。

上記記事にあるように2008年に県も文化庁に世界遺産暫定リストに追加するよう審議を打診しましたが、さらなる比較研究や情報の整理が必要として登録には至りませんでした。

今回の特別史跡への登録もその布石となっている面もあるのですが、将来的には埼玉初の世界遺産になることも十分に予想されます。

今後の展開に期待ですね!

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あのスポットも有形文化財に登録

同所に加えて、県内にある以下の文化財も新たに史跡等に指定されました。

【史跡】

  • 神明貝塚(春日部市)
  • 午王山遺跡(和光市)
  • 幡羅官衙遺跡群(深谷・熊谷市※追加指定)

【登録有形文化財】

  • 旧県立松山中学校校舎(=県立松山高等学校記念館、東松山市)
  • 島村老茶舗店舗兼主屋(桶川市)
  • 星野家住宅主屋および袖蔵(越生町)
  • 世界無名戦士之墓(越生町)
  • 百間小学校すべり台(宮代町)

このうち新たに登録有形文化財に指定された越生町の世界無名戦士之墓については、以前当サイトでもご紹介しております。そちらもご参照いただけると幸いです。

これらの指定を受けて、県内の国指定史跡は22件(うち特別史跡1件)、登録有形文化財(建造物)は178件になります。

書き終えての諸感

歴史的な価値はさることながら、埼玉の名の由来になった同所が特別史跡として高い評価を受けたことは一県民としても非常に喜ばしい出来事です。
いつの日か世界遺産として、世界にSAKITAMA・SAITAMAを広めてくれたら・・・

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