
氷柱と一緒に甘いいちごはいかがー秩父郡横瀬町で、いちご狩りのシーズンが始まった。
朝夕の寒暖差で甘くて美味しいいちごが出来上がり、観光客を喜ばせてくれる。
フリーでの利用も歓迎
同町観光協会によると、同町では8ヶ所の観光農園などでいちご狩りの機会を提供。
その一軒で西武秩父線横瀬駅から徒歩10分ほどの場所にある八木原農園では、1月から4月までの間で観光客を受け付けている。
埼玉県産ブランドで香り豊かな「かおりん」や酸味が控えめの「あまりん」など5種類をハウス栽培。例年に比べると1ヶ月ほど生育が遅れているというが、朝と夜の寒暖差で美味しいいちごができるという。「看板よりも肥料にお金を」ということで、米糠や魚粉などを活用した堆肥も使用し栽培する土を豊かにしているのも特徴。
「フリーで来訪する客や常連客の利用が多い」と同園。
新規就農も続々
秩父郡市を範囲とするJAちちぶ管内でも、同園のようにいちご狩り体験を行う観光農園は23軒ある。いちご狩りだけでなく、市場や道の駅などに商品を提供するところもある。
全国的に農業の担い手不足が深刻になっているが、「秩父の農家は観光需要があるためそこまで後継者に困っていない」と同園。観光需要を見込んで30〜40代でいちご農家を新規に始める者も増えているという。各自治体でも農業担い手育成塾を開いて指導農家や農地の紹介や生活補助を行うなど、新規就農希望者への支援も手厚い。
夫婦で営む同園も3年前より子息が就農し、自身が管理するハウスもある。家業の発展に向けて様々なアイディアを出すなど、存在感を出している。
「『美味しい』と言ってもらえるように」
一昨年くらいから農業資材も値上がりしてきたが、廃棄物が出にくいA重油を利用するなど同園でも省コスト化や効率化を推進。太陽光で栽培するという原則から、ソーラー発電の設置は行なっていない。
直売での販売を求める声もある中、一部は道の駅などで販売するも、あくまで手摘みしたいちごを味わってほしいという気持ちは変わらない。
「うちのいちごが『美味しい』『好きだ』と言ってもらえるようにこれからも頑張って行きたい」と同園。
スポット紹介
- 住所 :埼玉県秩父郡横瀬町横瀬3338-2
- 電話番号:0494-22-4193
- いちご狩り開催時期:1/3〜4/10 ※変更の場合あり
- 営業時間・業務時間:10:00~16:00
- 定休日:不定休
- 料金:<30分間食べ放題>小学生以上2,000円、2歳以上1,000円