【聞かせてくだサイタマ!】写真を通じた「ありがとう」ー株式会社ハッピースマイル佐藤堅一社長 その1

少々間が空いてしまいましたが、埼玉を中心に活躍する人々へのインタビュー企画「聞かせてくだサイタマ!」です。

今回は、NACK5や大宮駅東口でのCMでもおなじみな写真の代行販売サービス「みんなのおもいで.com」などを展開する株式会社ハッピースマイル(さいたま市西区指扇1753)の佐藤堅一社長へのインタビューです。

ハッピースマイルってどんな会社?

写真業ではあるものの…

ー本日はよろしくお願いします。まず最初に、貴社ハッピースマイルについて簡単にお伺いしてもよろしいでしょうか。

佐藤社長:ハッピースマイルでは写真業を展開していますが、皆様が考える写真業とは少し異なります。

写真業というと写真館とかカメラマンの方が撮影に来ることを想像されるかと思いますが、それとは異なり全国の保育園がお客さんになっています。保育園の先生方を対象に、撮影した写真を保護者の方々がインターネットで購入できるサービスを展開しています。

よくカメラマン派遣に勘違いされますが、10年近く前に開業した当初はカメラマン派遣も実施していました。

しかし東京・埼玉・千葉と地域の中ではカメラマンの派遣もできるのですが、例えば北海道など遠方で撮影の案件があると行けないといったこともありました。
どうせやるなら全国展開したかったので、そこにもどかしさを感じていました。

そこで、ガラケーを対象にした写真販売サービスを始めたというのが始まりです。

内製化にこだわり

ーなるほど、そうでしたか。開発にあたったのはどのような方々だったのですか?

佐藤社長:基本的には全て内製化しています。外部には任せたくないという思いがありましたから。

どうしてもエンジニアの方々が作るとややこしい感じになってしまいますし、知識はあっても利用者目線にはならないことがあります

我々では保育園の先生はじめ知識がない方々がこういうものを求めているということが全て頭の中にありましたので、それを形にしてくれる親友のエンジニアにお願いしたという経緯です。

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決め手は「ありがとう」

阪神大震災から自衛官へ

ーもともと自衛隊に勤められていて退官後に始められたサービスと伺っていますが、何が決め手になってこのようなサービスを始めようと思われたのでしょうか?

佐藤社長:作ろうと思って始めたわけではなかったのですが、もともと所属していた自衛隊を辞める際にサラリーマンになるというイメージは自分の中にはありませんでした。

どうせなら「ありがとう」と言ってもらえる仕事がいいと思って、自衛隊でも災害派遣に所属していました。

「ありがとう」というといろいろなレベルがあるかと思いますが、日常レベルの「ありがとう」ではなく、生きるか死ぬかの瀬戸際を救ってもらった究極の「ありがとう」が欲しかったものですので。

ちょうど中学生だった1995年に阪神・淡路大震災にあったのですが、テレビで災害派遣に携わっている自衛官を見て「これになろう」と思ったことがありました。

そこで将来は社会貢献度が高く困った人を助けたいという思いがマッチする自衛隊に入ろうと決めていました。

自衛隊で感じたギャップ、そこから得た面白さ

それでもいざ入隊すると、災害派遣に行って困っている人を助けたいもののなかなか災害が起きなかったのです。
そこで災害が起きて災害派遣に行く日を待っていたのですが、人が困ることを待つのは何か違うよなと感じるようになりました。

もっと身近に「ありがとう」と言ってもらえる仕事はないのかと考えたときに、自分が撮った写真で喜んでくれる人がいるのに気づいてその面白さを感じるようになりました。

写真は撮った瞬間は過去ですが、その戻れない過去の瞬間を刻むことにやりがいを感じ自衛隊を退官しました。

子どもたちからパワーをもらう

みんなのおもいで.comのキャラクター・エミちゃん

ですが退官した際に写真に携わっている知人や親類はいなかったため、どのように写真に携わっていくべきか悩んでいました。
一体自分はどのようなジャンルの写真に向いているのかを探るため、たくさんの種類の写真を撮りました。

そんな中、保育園のイベントでの写真撮影に携わったことがありました。

ブライダルなど他の機会で写真を撮ると「疲れた」と感じることもありましたが、保育園の場合だと終わってもあまり疲れを感じないんです。

むしろ子どもたちからパワーをいただいているような気すらします。

そういう経緯で保育園や幼稚園をメインに写真撮影を行なっていました。

現場から得たヒント

1年ほど営業を行なっていたある日、行った先の保育園で入口を入ってすぐのところに写真がいっぱい貼ってあったのを見ました。

それは先生たちが撮った写真でしたが、先生たちが好きでやってると思って「これすごいですね」と園長先生に話しました。

そうしたら「大変なんてもんじゃない」とお言葉をいただき、やりたくてやっているわけではないという反論にびっくりしました。

実際の先生方からも大変という声を聞きましたし、他の保育園でもそうなっているという声も聞かれました。
当時は埼玉一帯で営業していましたが、ひょっとしたらこれは東京や関西でも同じことじゃないのかと考えるようになりました。

ここで写真と創業当時に考えていた全国展開が繋がったのです。

ノートにビジネスモデルを早速描きましたが、自衛隊時代から趣味でホームページを作成していたので本で調べながらプラットフォームを作りました。ちょうど10年前のことです。

こうして写真の展示で困っている人に対して「ありがとう」と言ってもらえるプラットフォームが完成しました。

ーちょうど貴社が放映しているCMのような経緯があったわけですね!

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