
こんばんは。
連休が明けてしまいましたが、本日は気を取り直して日々是埼玉。
生活に直結しそうなネタを発見したので、共有いたします。
県政運営の基本・5カ年計画
住宅地としての埼玉県
埼玉県。東京の北にあり、人口は720万人と国内5位の人数を誇る県で、内陸県では最も人口の高い県でもあります。
その人口の多さから、産業県・農業県という顔を持ちながらも、住宅地としての機能が高い土地でもあると言えます。
それゆえ、住環境の整備は喫緊の課題ですし、日本全体で人口減少が続いている中でもしっかり整備を行えばプラスになる余地が十分に残されていると言えます。
昨年から施行中
このような状況の中で、県政の礎として埼玉県が定めたのが「埼玉県5か年計画 -希望・活躍・うるおいの埼玉-」です。
昨年2017年からの5年間に特に取り組むべき施策体系を明らかにし、県政運営の基本となる計画がこの5か年計画です。
「希望と安心の埼玉」「活躍と成長の埼玉」「うるおいと誇りの埼玉」の3つを将来像に据えて、各分野での施策を定義しています
14の分野別施策
その14の分野別施策というのが、以下のようなもの。
- 子供を安心して生み育てる希望をかなえる
- 誰もが健康で安心して暮らせる社会をつくる
- 医療の安心を提供する
- 暮らしの安心・安全を確保する
- 危機や災害に備える
- 一人一人が人財として輝ける子供を育てる
- 多彩な人財が活躍できる社会をつくる
- 埼玉の成長を生み出す産業を振興する
- 埼玉の農林業の成長産業化を支援する
- 埼玉の活力を高める社会基盤をつくる
- 持続的発展が可能な社会をつくる
- 豊かな自然と共生する社会をつくる
- 県民が誇れる埼玉の魅力を高める
- 支え合いで魅力ある地域社会をつくる
一つ一つの施策の説明は長くなりそうなので割愛いたしますが、医療や子育て、産業に埼玉の魅力アップまで、幅広い分野での施策を明記しています。
詳細は、県の資料からどうぞ。
計画の満足度を計る調査の結果が発表
施策別にその満足度を計り計画の進捗度合いを見るものとして、県が毎年行っているのが県民満足度調査。
県内に住む満18歳以上の方5000人を無作為に選出し、郵送で調査票を送って行う形式¥で、県政への満足度以外にも人生100年時代への対応やスマート社会の姿についても同時に調査を行っています。
このほど、今年度分の調査結果が先週14日に県から公表されました。
高満足は自然との共生、低満足は子育て支援
施策の満足度を見る
まずは、調査の肝である各施策の満足度から。
県公表の調査結果によると、以下のような結果になりました。
「豊かな自然と共生する社会をつくる」「埼玉の活力を高める社会基盤をつくる」「県民が誇れる埼玉の魅力を高める」については60%以上が満足と答えていますが、「子供を安心して生み育てる希望をかなえる」については唯一50%割れとなっています。
不満度では「埼玉の活力を高める社会基盤をつくる」が27.5%と一番高いものの、「医療の安心を提供する」「 暮らしの安心・安全を確保する」の不満度も27%台と高くなっています。
施策の重要度を見る
続けて、県民の皆さんがどのような施策を重要と考えたかを見ていきましょう。
最も重要度が高いと答えた割合が多かった施策が「子供を安心して生み育てる希望をかなえる」、それに「誰もが健康で安心して暮らせる社会をつくる」「医療の安心を提供する」「暮らしの安心・安全を確保する」と続きます。
逆に満足度の高かった「豊かな自然と共生する社会をつくる」「埼玉の活力を高める社会基盤をつくる」「県民が誇れる埼玉の魅力を高める」については、そこまで重要度は高くないと見られているようです。
喫緊の課題は子育てと健康福祉
この各施策の満足度と重要度でそれぞれ高低をとって、四象限のマトリクスを描くと以下のようになります。
満足度が低くて重要度が高いものを喫緊の課題とすると、特に「子育て」や「健康・高齢者福祉」が県政における喫緊の課題であることが伺えます。
逆に、交通や文化、環境面については概ね満足していて重要度が低いとされています。
人生100年時代には不安が優勢
不安を感じる人が7割超
合わせて、人生100年時代を迎えたことについて、調査対象の県民の皆様にその感想を聞いた結果が以下の通り。
不安が32.4%でどちらかといえば不安が40.2%となっており、人生100年時代について何かしら不安を感じる人が7割超いることがわかりました。
私も、どちらかといえば不安ですけどね…。
一番の不安はお金
それでは、人生100年時代に関してどのようなことに不安を感じている人が多いのでしょうか。最も不安を感じた人が多かったのが、「生活するためのお金が足りなくなること」で「健康を維持できなくなること」が続きます。
定年後年金で生活していくには3000万円の貯蓄が必要とも言われていますが、年々支給額が低くなる年金だけに、老後に破綻してもおかしくはありません。
医療の進歩によって健康面での不安はやや低くなっているようですが、今度はお金が大きな問題になっているようです。
老後は自分らしく
そうなると、高齢年代に突入しても働いてお金を稼ぐことが求められてきそうですが、その場合どのような働き方を県民の皆さんは望んでいるのでしょうか。
一番理想的な働き方は「パートタイムなど自分のペースで働ける自由度の高い仕事」で49%。今働いている場所への再雇用よりも3倍以上理想的とされています。
高齢になると体力的にも限度があるので自分らしく、できれば今まで働いていたところとは違うところで働きたいということでしょうか。
合わせて、年齢やライフスタイルに応じて自分の希望する働き方を選べるようになるには何が重要かを聞いたところ、最も重要とされた割合が一番多かったのが気軽に相談できる窓口や情報交換の場の提供という結果になりました。
一人で考えていてもなかなか答えも出てこないことではあるので、そうした場があると最善の選択肢が見つかりやすくなることでしょう。
AI時代の行政サービスについて
最後にAIでの行政サービスについて、調査対象の県民の皆さんにアンケートを取っています。
情報漏洩が不安
AIでの行政サービスについて一番不安が多かったのが、個人情報の漏洩などデータの取り扱い。
ロボットが対応することへの抵抗よりも、3倍以上不安度が高くなっています。
サーバー攻撃などによって思わぬ形でデータが漏洩するリスクもあるだけに、データ保護が重要になってきそうですね。
在宅での行政手続きに期待大
逆に、AIでの行政サービスで最も期待が高いのがインターネットを使って自宅から行政手続きができること、次いで役所が開いていない時間帯でもAIが対応してくれることに期待が高まっています。
これは自分でも完全に予想外でしたが、リモートワークの機運が高まっている中で、AIサービスというのはそれをますます加速させる可能性があるということなのでしょう。
当サイト的な講評
ここからは当サイトの勝手な講評となります。
今回の調査は、県民の皆様を相手に行ったものだけに「子育て」や「健康福祉」など実際の生活面に関する施策について満足度が低く重要度が高くなるのは、ある意味で当然なことだと思います。
もしも県内の法人や事業主を対象に調査を行なっていたら、産業の成長や交通網の整備などの重要度が高くなるはずです。
しかし、例えば子育てという視点で見ると全国的に待機児童が問題になっていることは事実ですし、介護という視点でも介護退職や終末医療などで全国的に問題が起きていることも事実。
経済と人々の生活、今後の県政がどちらを取るかはわかりません。
いずれにせよ、今回の調査で喫緊の課題とされた子育てや医療福祉は、今後の埼玉県を考える上で大きな問題となってくることに、間違いはなさそうです。
少々長くなりましたが、以上になります。
当サイトでいくらああだのこうだの言っても、何も変わらないのは明白です。
これを機に、皆様もこれからの埼玉県ライフについて考えてみませんか?