いざ武州の嵐山町 その6 自立した女性の育成ー国立女性教育会館ヌエック

今年2020年は社会のあらゆる分野において指導的立場に立つ女性の割合を30%以上とする「202030」の期限年となる。

しかしながら「#KuToo」に代表されるように、我が国においては女性の社会的地位は依然として低い状況にある。主にTwitter上においても「ツイフェミ」などと女性の権利向上を訴える人々が一括りに蔑視される傾向にある。

嵐山町には、男女共同参画社会実現に向けて女性教育の振興や自立した女性の育成を図る国立の施設がある。それが国立女性教育会館(通称:ヌエック)だ。

国立女性教育会館(ヌエック)とは

施設概要

同施設は、「独立行政法人国立女性教育会館法」で規定される文部科学省所管の同名独立行政法人による社会教育施設。英語名は「National women’s education center」で、頭文字をとって略称はヌエック(NWEC)。

同法3条においてその設置目的を以下のように定めている。

女性教育指導者その他の女性教育関係者に対する研修、 女性教育に関する専門的な調査及び研究等を行うことにより、女性教育の振興を図り、もって男女共同参画社会の形成の促進に資することを目的とする機関

国連が定めた国際婦人の10年(1976〜85)初期の1977年に国立婦人教育会館として設立された。1982年には皇太子・同妃(現上皇・上皇后)夫妻の訪問を受けた。21世紀に入った2001年に現在の名称となっている。

10haの敷地の大半は埼玉県からの借地だが、敷地内には本館をはじめ講義や会議を行う研修棟や音楽・料理などの実技を行う実技研修棟、体育館や茶室などが配置されている。160室の宿泊棟もあるが、あくまで同施設は社会教育施設であるため研修会や企業・学校の合宿などの利用が優先となる。

利用者の男女比は2:3でここ数年は男性の利用率も伸びてきているという。

所蔵14万冊 男女共同参画ライブラリー

研修や女性教育だけでなく、一般向けに男女共同参画に関する図書や資料などの収集も行う同館。所蔵する図書は約14万冊、新聞の切り抜きは50万件以上に上る。

その多くが図書館形式の女性教育情報センター(同館2F、予約不要)や女性アーカイブセンター(同館3F、要予約)で公開されている。

前者での資料貸し出しは同館に直接来訪してだけでなく、各人最寄りの図書館や女性センターや大学図書館を通じても対応可能。

施設・地域とともに NWECボランティア

ボランティアという概念が希薄だった70年代の設立直後から、その受入も積極的に行っている。生涯学習の促進や女性の能力開発、ならびに社会参加につながる活動として1978年より個人・グループによるボランティアを受け入れており、その歴史は40年以上に及ぶ。

現在ではボランティア活動希望者へ向けて、年4回の活動説明会を実施している。

活動内容としては男女共同参画社会フォーラム参加など主催事業の運営補助をはじめ、施設見学案内やロビーの飾り付けといった内部面の業務だけでなく、嵐山さくら祭りや重忠マラソンなど地域との連携も多い。

連絡会議や活動研究会の実施はもちろん、同施設内にはボランティアルームを設けており会館とボランティアないしはボランティア相互の連絡・交流を図っている。

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図表で見る女性社会進出の現状

同施設では女性の社会進出の現状についてもパネル展示が行われている。

この展示内容から女性の社会進出の現状を見ていく。

世界経済フォーラムでは14の指標で女性と男性の格差を測るジェンダー・ギャップ指数を発表している。

今年発表の同指数で、日本は153ヶ国中121位と下位に低迷している。特に経済分野と政治分野で男女格差が大きいという。

そして今年は前述した「202030」の期限年となるが、指導的地位で女性が30%以上を達成したのは14項目中「薬剤師」と「国家公務員試験からの採用者」のみに留まる。

他にも依然としてM字カーブ現象や非正規雇用の割合が多いなど、依然として女性の社会的地位は高いとはいえない状況がうかがえる。

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