【日々是埼玉】大宮区役所・大宮図書館庁舎がグッドデザイン賞受賞

日本デザイン振興会が10/7(金)に発表した2022年度グッドデザイン賞で、大宮区役所・大宮図書館庁舎(大宮区吉敷町)が受賞対象にノミネートされた。

地域の歴史や景観などを踏まえ市民に開かれた公共施設を目指したデザイン性が高く評価されての受賞となった。

「紡ぐ」がコンセプト

地上6階地下1階延床面積約23,657㎡の同庁舎は、2019年に供用開始。

それまで大門町にあった旧区役所が老朽化や耐震化の必要に迫られたことで、同じく老朽化が進んでいた旧図書館とともに一体整備された。

「まちを紡ぐ、人を紡ぐ、時を紡ぐ」をコンセプトに、区役所に図書館とらせん状に配置した交流機能で利便性と直感性を高めた。また、氷川参道など周辺環境に配慮してテラスに緑を取り込むとともに、地域で栄えた製糸業に着想を得て絹糸をまとったような外観に仕上げた。

施設整備費は約105億円で、整備主体はさいたま市と大宮クロスポイント(大成建設など出資)。

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「シンプルかつ豊か」審査委員の評価

審査は伊藤香織・東京理科大学教授ら5名の委員によって実施。

この中で外部から見た際にはシンプルな箱型としてまとまっている一方で、内部では図書館を中心に豊かな立体的空間構成を展開した点が評価された。地元の製糸業の歴史を踏まえたやらせん状の空間配置を行なった点なども評価が高かった。

「完全にフロアを分けることはせず、1~2階は大宮区役所と図書館の両方が存在することによって、相互利用の促進をうながしている」と同委員。

実際にディレクションやデザインを手がけた大宮クロスポイント・久米設計・シーラカンスK&H・大成建設の4事業者が受賞企業となった。

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Bibli内店舗も受賞

なお、旧大宮図書館を活用した複合施設Bibli(大宮区高鼻町)内の青果店「Organic&CO.」も同賞を受賞。

好きな野菜を必要な量だけ購入できる量り売りのシステムや「農業系店舗」をテーマにビニールハウスの骨組みやリヤカー等の農業資材や土活用した店舗デザインに特徴がある。

開業間近での応募だったが、青果物の量り売りと高性能冷凍やスムージーなどの販売を組み合わせてフードロス削減や全体でのゼロ・ウェイストも目指している点が評価された。

このほか埼玉県内からはアルナ(川口市東川口、雪山大代表取締役)のアルミ製額縁や大塚医院ファミリークリニック(熊谷市大麻生、大塚貴博院長)など総計35件が受賞対象にノミネートされている。

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