この4月に大宮にオープンしたばかりのダンス教室ALL DANCE SCHOOL(大宮区大門町)が、新型コロナウイルスの影響でわずか6日で休業を余儀なくされ、運営維持費を確保すべくクラウドファンディングに乗り出している。
同ウイルスの感染拡大で営業を自粛せざるを得ない店舗や事業者も多い中で、ダンス教室史上「最短休業」となった同教室の取り組みに注目が集まる。
教室について
ダンス・生活、包括的に学ぶ教室
この4月大宮区に開校したばかりの同教室は、主に2〜12歳のこどもを対象にしたダンス教室。
ジャンルもJAZZHIPHOPやクラシックバレエに体操や幼児ダンスリズムトレーニングと幅が広く、1ジャンルにつき週1回レッスンとなる。
様々なダンスがここだけで習えるだけに、様々なダンスを踊れるようになってほしい。
ダンスを色んなことに活かしてほしい。そしてダンスだけでなく挨拶や礼儀、団体行動、品格、気遣い、仲間意識を学んでほしい。
このような思いが教室名の「ALL」には込められているという。
講師紹介
同教室の代表で講師を務める葛西さんは、5歳より多くのダンスを学びわずか12歳で埼玉県ジャズダンスコンテストに決勝進出した経歴を持つ。
高校卒業後には大学進学とともに日本で最も有名なコレオグラファーの元で仕事をこなし、サカナクション「新宝島」MVなどにも出演経歴がある。
その一方で幼少期からの夢である「ダンスの先生」のなるべく教室開講に向けても熱心に取り組んできた。指導の質を上げるため大学でも保健体育の教員免許1種を中学・高等学校2つで取得しているという。
クラウドファンディングに至った経緯
本オープンに向けて昨年末より体験レッスンをはじめてた同教室。
受講者の口コミよって評判が広がり、4月開校時点で15名ほどの生徒が同教室でダンスを学ぶ予定だった。
しかしいざ開校の4月になると新型コロナウィルスの感染が拡大。レッスン2回が行われた時点で休校を余儀なくされた。
開校してから日数にしてわずか6日足らずの出来事だった。古今東西の例を見るに、ダンス教室史上において「最短休業」と同教室は見ている。
資金面においても開校早々岐路に立たされた同教室だが、国からの給付金等を受けようにも、ほとんどの申請条件が昨年の売り上げ比較を対象とし、新規に事業を始めた事業主はどういう支援があるのかは判然としない。
そのため休業をしても当該条件に該当しない可能性が高い。
そこで同ウイルスにより損害を受けた興行場などの支援プログラムを展開するクラウドファンド「Motion Gallary」に目をつけ、今回のクラウドファンディング実施に至った。
クラウドファンディングについて
資金の使い道
今回のクラウドファンディングにおける目標額は10万円。
このうち全体の95%を同教室運営費(スタジオ維持費・スタッフへの支払いなど)にあて、残り5%をクラウドファンディング決済手数料にあてる。
4/27(月)より募集を始めたが、すでに目標を上回る11万2千円の額を集めている。
豊富な特典内容
クラウドファンディング自体は6/30まで行われており、目標額を集めても実施される予定だ。
同クラウドファンディングは1000・3000・5000・10000・30000・50000円の6つの金額から募集している。
このうち5000円以上の支援では1時間の無料レッスンを受けることができる。5000円以上ではレッスン1回、最高額の50000円は同4回。
スタジオ来校もしくはオンラインかが選択でき、ジャンルも運動メインのボディメイキングとリラックスメインのアロマストレッチから選択できる。こどもがいる場合はこどもがレッスン受講者となることも可能だ。(対象年齢2〜12歳)
加えて10000円以上の支援では、元ハロープロジェクト℃-uteメンバーの萩原舞さんデザインの限定シューズ袋が贈呈される。(転売不可)
同教室がなすべき使命
同教室がこのクラウドファンディングを通じてなすべき使命は2つある。
運動の必要性を広めること
一つは運動の必要性を広めることだ。
同教室が主な対象年代とする2〜12歳の幼少期は、筋⾁や⻣はもちろん神経も⼤きく成⻑し運動神経を発達させるのに最適な時期にあたる。こどもの神経は5〜6歳までに急激に発達し、⼤⼈の80%にまで達する。
この発達期間はプレ・ゴールデンエイジと呼ばれ、 12歳で神経系の発達はほぼ100%で⼤⼈と同等になる。⼀⽣に⼀度のこの時期に沢⼭の動きやリズムを経験することで脳が活性化されて体が思い通りに動くようになる。
そのため、幼少期の運動場としての場である同教室を無くしてはいけないという使命がある。
延期になった発表会の開催
もう一つの使命が延期になった発表会の開催。
開校記念に同教室でプチ発表会を予定していたのだが、休校と同時に日程未定の延期となってしまった。
しかし発表会のためにオンラインレッスンなどで、生徒も皆自宅で練習をしてくれている。
生徒たちの想いに応えるためにも、絶対にいつか発表会を成功させなければならないしそのためにも開校早々の閉校は絶対に避けなければならない。