空き家の可能性訴求 宮代町にROCCOが10/22開業

中村建設(宮代町百間、中村英基代表取締役社長)は、地域のこだわりの飲食店などを集めたセレクト横丁「ROCCO(ロッコ)」を10/22(土)同町道佛の東武動物公園駅西口地域に開業させる。

地域の空き家を、街の新しい集いの場として蘇らせた。

ROCCO(ロッコ)とは

「あそこに店舗集まれば」

同施設の開設は、中村社長(上写真左)ら建設や設計に関わる3兄弟の雑談がきっかけ。

昨年12月に親族の葬儀で3名が集まったときに、同町道佛に建つ空き家になっている平屋6軒を発見。「あそこに店が集まれば、何かおもしろいことができそう」と話したという。偶然にも同物件は1970年に同社が建築したものだった。

そうして昨年12月に所有者から同物件を購入し、リノベーションプロジェクトを始動。

中村社長はじめ、次男で設計事務所を営む和基氏(上写真左から2人目)、長女でグラフィックデザイナーの幸恵氏(上写真右から2人目)らが、それぞれの職業・知見を活かしたリノベーションを手がけた。

各戸へ個性付加

リノベーションにあたっては、耐震・断熱改修をしながらも同じ形をした6戸の既存躯体を極力活用。

全店舗の正面には、古い物件に合うように出口を木製建具で製作。統一感を持たせつつ、各店舗それぞれの個性が出るようなバリエーションのある見え方にした。各店舗の隙間には樹木や可動式テントを設えるなど、店舗内同様外部空間でも人が集える場を目指した。

リノベーションにあたっては古民家を活用した雑貨店・カフェであるsenkiya(川口市石兼)を参考にし「店舗の並び順にもこだわった」と同社片岡大輔氏。

日本工業大学(同町学園台、成田健一学長)建築学部の教員や各研究室学生も、リノベーションに協力。各店舗間の空きスペースへのワイヤー設置による吊るしや掛けなど、演出や実用にも使えるアイデアを提案した。

各棟にはNo.1〜6の番号が割り振られ、用途に応じて使い分けられる。

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テナントについて

地域のこだわり店舗が出店

No.1〜4の常設店舗棟には、同町とその近郊の店主による個性豊かな以下4店鋪が出店。地域に根付いた賑わいの場所作りをコンセプトに、「こだわりにあるものづくりをする人」を募った。

  • No.1:Bespoke Coffee Roasters
  • No.2:M YOGURT
  • No.3:宮代もち処 J ファーム
  • No.4:サカヤ × ビストロ FusaFusa(フサフサ)

このうち「Bespoke Coffee Roasters」は世界的バリスタ・畠山大輝氏(春日部市南中曽根)が淹れるハンドドリップコーヒーのカフェで、「M YOGURT」はおづつみ園(春日部市粕壁、尾堤宏代表取締役社長)が手がける本格ギリシャヨーグルト店。

シェアキッチン・イベントへ貸出

No.5とNo.6は単発または定期的に出店・利用できるスペースとして貸し出す。

No.5は本格的なキッチンを備えたシェアキッチン棟で飲食店や料理教室などに対応、No.6は半分屋外の抜けのあるオープンスペースで地域の催事やフリーマーケットなどに対応。

日替わり週替わりで様々な飲食店やイベントが出展するため、来るたびに毎回違った店鋪に出会える楽しさがある。このうちNo.5のシェアキッチン棟には日替わり・週替わりで4店舗が出店予定。

出店希望者も随時募集中で、1日あたり使用料は¥4,500〜。

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気軽に行ける横丁目指す

スーパーやドラッグストアなどが集まる生活の中心地にある同施設は、近隣の30〜40代女性を主たるターゲットに、気軽に行ける横丁として愛される場所づくりを目指す。

開業初日には先着100人にオリジナルトートバックが贈呈され、今後の企画については地域内外からも広く意見を募る。

同施設としては民泊などとの連携も視野に入れており、「空き家の可能性や価値を地域に届けていければ」と片岡氏。

施設紹介

ROCCO(ロッコ)

  • 住所:〒345-0811 埼玉県南埼玉郡宮代町道佛1-8-12
  • アクセス:東武伊勢崎線・東武動物公園駅西口から徒歩15分、宮代町循環バス・道仏バス停からすぐ
  • 開業日時:2022/10/22(土)11:00
  • 営業時間:10:00∼22:00(各店舗により異なる)
  • 備考:駐車場あり(10台)

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