さいたま市シルバー人材センター(同市大宮区土手町、佐伯鋼兵理事長)は1/5(木)、新春恒例となる第25回新春書き初め大会を、同センターにて開催した。
同市内の小・中学生に向けて同センター会員の高齢者らが書き初めを指導し、各参加者も力作を残した。
地域の高齢者が書き初め密着指導
同企画は、地域の高齢者との世代間交流による児童・生徒の健全育成に資するふれあい教室事業の一環として毎年1月に開催され、今回で25回を迎える。コロナ禍で開催が難しい年度もあったが、昨年に引き続いての開催となった。
今開催では同市報での募集で応募をした同市内の小学3年生から中学2年生までの10名が参加。兄弟で参加した者も多く、学校の宿題になっている書き初めを高齢者の指導のもとで仕上げていく。
うまく書けるコツ伝授
開催に先立ち、各学年の課題となっている字についてうまく書くポイントを同センター会員が伝授した。
小学3年の「しぜん」は大きく太く書きつつ、曲がるところはゆっくり筆を動かすのがポイント。小学4年の「なの花」は漢字の「花」を大きく書くと良いという。小学5年の「明るい声」は用紙を四等分に、横線は右上がりで間隔を揃えることを意識するよう助言。
中学1年の「書の文化」中学2年の「満天の星」はいずれも続け書きの行書体となるが、筆の返しに注意し「の」の文字を小さくして全体のバランスをとるとうまく書けるという。
助言のもと書き初め取り組む
説明の後、参加者となる生徒・児童も実際に書き初めに取り掛かった。それぞれで書き初め道具を持参・用意し、課題となる字を用紙に書いていく。
伝授されたポイントを踏まえ、力一杯書き初めに取り組んだ。
同センター員も各生徒・児童につき、筆の使い方や位置どりなどを助言。学校でも家庭でもない場で助言を受け、刺激を受けた様子の者もいた。
「字が上手くなる1年にしたい」
約1時間半の書き初めで一番うまくできたものを学校に提出し、次点となる一枚は同センターに貼り出す。同センター員の助言なども踏まえた各生徒・児童も、自信に満ちた表情で力作を掲げた。
一人で参加した小学3年の男子は「習字をたくさんやりたくて参加した」と熱心さをアピール。「今年は字が上手くなる一年にしたい」と新年に抱負を抱く。
母親に勧められて小学5年の姉と参加した別の小学3年男子は、「やっていて楽しかった」と感想を述べた。
実際に指導にあたった同センター会員の男性は「みんな真面目にやっていた」と生徒・児童を労い、「書道に少しでも興味を持ってくれれば」と述べた。健康第一が新年の抱負だが、子どもと接していると自身にとっても刺激になってくるという。
「コロナ禍での実施にも感謝」
同センターではふれあい教室事業として、毎年夏にグリーンライフ猿花キャンプ場(同市見沼区南中野)にてデイキャンプも開催し、好評を得ている。
そのほか、同市内各所で実施している刃物研ぎや学習教室も好評だ。
「コロナ禍で様々制限もある中で実施できていることに感謝している」と同センター。