小江戸と称され江戸・明治期の建物が多く建ち並ぶ川越市。
古くから埼玉県中央部の文化の発信地として君臨しているが、最近にわかに注目を集めつつあるのが太麺やきそばというご当地グルメだ。
新型コロナウイルスの影響で飲食店も客足が落ち込みつつあるが、どのようなものか実際に食しにそのパイオニアたる太麺やきそばまことやへ足を運んだ。
川越太麺やきそばについて
元は戦後に同市内の寺院の屋台で振舞われていたと同品。
その名の通り通常よりも麺が太いやきそばで、子どもたちのおやつとして親しまれていたという。さながらB級グルメと言ったところだ。確かに川越周辺では農地も多く小麦の集荷量も多いことと考えられるので、そのような太麺やきそばを生むには好条件だったのだろう。
紆余曲折あり寺院の屋台で見る機会は少なくなってしまった。
それでも地域には往年の味を受け継ぐ店舗が多く存在している。
まことやについて
そのような屋台の系譜を受けつぐのが、今回訪ねたまことやだ。
近くの蓮馨寺に屋台として出店してきたが、同寺近くにも本店として店舗を構え営業している。
天気がいい日は同寺の屋台でも出店しているという。
感染対策も万全
同店に入店。人気急上昇中ということもありすでに多くの来店があった。
テーブル席が主体だが、家族・カップル連れか多人数での来店が目立った。
席には透明のパーティションもあり、ウイルス感染対策にも力を入れる。
これなら安心して来店することができることだろう。
店内壁には同店を訪ねた著名人のサインや写真も多く飾られている。ホンジャマカの石塚英彦氏はじめ、地元出身で同市観光大使を務める市村正親氏の写真も見られる。
食べ応えある太麺やきそば
メニュー紹介
同店のメニュー。
鉄板のソースやきそばは170gで¥500。それ以外にやきそばに玉子焼きとカレーがのったごちゃき(¥900)やマヨそぼろ(¥700)などメニューはバラエティに富む。
店舗での営業はもちろん、同店ではテイクアウトとして弁当も提供する。
やきそばはもちろん鶏そぼろ弁当やチキン南蛮タルタル弁当なども提供する。これらも好評を納めているということだ。
一番人気の小江戸ぉむ
そんな同店の人気メニューが小江戸ぉむ(¥800)。「おむ」という名前の通り、卵がかかった一品になる。
卵は同市中老袋の江田養鶏場で採れたものを使用。ソースやマヨネーズがまぶされた卵には近所の商店・轟屋で扱う鶏削り節がかかる。
まさに親子共演といったところか。
卵に箸をさしていただく。ふわふわで熱々な卵は箸でつまむとすぐとろける。これは絶品だ。
その下には太麺やきそば。まるでうどんに見間違えるかというほど、文字通り太い。
熱々の面を口に通すと、絡んだソースの味が少し甘くそして懐かしくも感じられる。これぞまさに屋台で愛された味といえよう。
太麺に詰まった懐かしさや安心感。これこそが太麺やきそばが愛される所以といえよう。
店舗紹介
◇太麺やきそばまことや本店
- 住所:埼玉県川越市連雀町8-4
- 営業時間:11:00〜17:00
- 定休日:月曜日