地域の技術革新・DX促進 本庄商工会議所がメタバースオフィス開設

本庄商工会議所(本庄市朝日町、狩野輝昭会頭)が、コンピューター上の仮想世界であるメタバースにおいてメタバースオフィスを開設し話題を呼んでいる。

全国的にも珍しい取り組みで、DX人材が不足する地域において技術革新やDXを促進する。

「ITなくして企業の繁栄はなし」

医療システムなどITシステムを手掛けるグローバルソフトウェア(同市見福)の創業経営者である狩野会頭は、会頭就任直後より「ITなくして企業の繁栄はなし」という確固たる信念のもと陣頭指揮。地元企業に対しデジタル社会への関心と理解を深める取り組みを推進してきた。

しかし、我が国は老朽化した既存システムの残置で国際競争力の低下が懸念される「2025年の崖」という課題に直面。DX推進でビジネススタイルの変革が各企業に求められる。同市地域の企業においても、ビジネスモデル変革を支援できる「DX人材」が圧倒的に不足しており、困りごとをどこに相談していいのかが分からないという課題を抱えていた。同所はそうした各企業の課題や変化をタイムリーにおさえ、様々な場面でデジタル化を推進している。

その一環として、昨年11月に同オフィスを開設。今後普及が予想されるメタバース・NFT・ブロックチェーンなど新たな技術革新に備え、会員企業に同所HPやYoutube動画で周知し、地域発展のためのコミュニティ形成や地域のITスキルの底上げを図ることを目的に開設に至った。

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利用者が自由に編集可能

仮想空間上に設けられた同オフィスでは受付を中心に、会員企業紹介ブースやセミナールームや会頭室など6つの部屋を設けた。壁にロゴや自社HPへのリンクを貼るなど、利用者が自由に編集可能。同オフィス内を歩く職員のアバターに話しかけることもできる。

VRゴーグルなしでPCから利用でき(最新のスペック推奨)、専用プラグインをインストールすることで利用できる。当面の利用は同所会員事業者に限っており、予約制で最大10名まで利用可能。利用希望者には詳細のマニュアルを送付する。同所YouTubeでも紹介動画を掲載中。

大手企業の市場参入により、メタバースはビジネスツールとしても注目されており、メタバース・マーケティングの需要も高まっている。「先ずは地域の事業所に、メタバースを知ってもらいメタバースのメリットを享受していただき、自社のターゲット層や、マーケティングの目的に合わせて導入しビジネスチャンスに繋げてていただきたい」と同所。

コロナ禍が続く中で、今後は対面では難しいミーティングや各種相談窓口としての利用や、ゆくゆくはメタバースならではのイベント展開なども展望。

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IT利用するきっかけ作りに

同所では、地域企業のDX化を図ることを目的に2020年9月より同市と連携して、県内でもいち早く「ICT利活用経営相談窓口」を設置。同所職員と専門家であるICT利活用相談員が、中小企業・小規模事業者へ訪問、デジタル化の課題解決を図ってきた。ITサポートについて延べ1,000件以上の実績がある。

「中小企業にとって身近に相談できる当所の職員が支援をすることで、社長を中心に社員や従業員などのITに対する心理的なハードルを下げ、ITを利用するきっかけづくりができれば」と同所。

各企業に同所の支援メニューの積極的な有効活用を呼びかけるとともに、各社のDX化を推進することで代表者や従業員のITリテラシーの向上をはじめ多様なサービスや事業の創出や生産性向上に繋げていくとしている。

オフィスに関する問い合わせ先

本庄商工会議所総務課(担当:蓮沼課長)

  • 電話:0495-22-5241

 

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