さいたま商工会議所(浦和区高砂、池田一義会頭)は、さいたま市内の中小企業に向けた「身の丈IT支援事業」を開始する。
新型コロナウイルス感染症の収束が見通せない中でも、力強い成長を遂げようとする市内中小企業のDX(デジタルトランスフォーメーション)化に対する支援に本格的に乗り出す格好だ。
実施背景
同会議所は昨年9月に、さいたま市やNTT東日本埼玉支店(浦和区常盤、石川達支店長)とともに「さいたま市における地域のデジタル化推進に向けた連携に関する協定書」を締結した。
同協定ではICT・IoTなどの技術を活用した地域デジタル化に向けた取り組み推進を目的に、デジタル化推進に係る企画立案やコンサルティングやインフラ面での各者連携などを盛り込んでいる。
コロナ禍において、対人接触を避ける意味合いもありDXへの注目度は高まっている。そのような中で地域の中小企業の成長を支援すべく、同協定に則り国のものづくり補助金(ビジネスモデル構築型)の採択を受けて実施する。
身の丈IT支援事業について
同事業は身の丈IT診断に始まり、シェアリングモデルの提供、アフターフォロー・サポートといった流れで進められる。
相談窓口を同会議所に一元化している点が特徴となる。
なお、同会議所では地域のデジタル化推進に協力できる事業者を募集している。
身の丈IT診断
第一段階では、身の丈IT診断としてITコーディネーター等が中小企業を訪問。各企業の課題解決に資する最適なITツールの導入提案(コンサルティング)・実装支援を行う。
診断費用無料で、ITツール・ソフトの導入・利用に係る費用は別途発生。
シェアリングモデルの提供
中小企業のニーズを踏まえたDXツール・ソフトを「DXツール"SAI-デジ"」として整備し、10/1より提供を開始する。
ラインナップは以下の通り。
- SAI-デジ「RPA」(業務自動化サービス)
- SAI-デジ「AI-OCR」(手書き帳票読み取りサービス)
- SAI-デジ「クラウドデータストレージ」(データ保管サービス)
- SAI-デジ「IT業務サポート」(IT サポートサービス)
上記以外にも、HP作成支援サービスや勤怠管理ツール及び会計ツールなども要望に応じて提案する。
「市内事業者の皆様にご利用いただきやすいシェアリングモデルとすることで利用価格の低廉化を実現し、中小企業のDX化を強力にご支援します」と同会議所。
アフターフォロー・サポート
ITツール等導入後は、設定フォローを含めたアフターフォローを行う。
ITに係る新たな課題が生じた際は、身の丈IT診断を実施し最適なITツールを提案。サイクル状に継続してDX化の支援を実施していく。
この他、同会議所では会員事業者や市内事業者に向けパソコンの出張・派遣サポートやパソコン教室も開講している。
事業に関する問い合わせ先
- 電話:048-838-7708(平日8:30〜17:00)
- メール:info@saitamacci.or.jp