浦和・埼玉会館において、からふるライブフェスティバルが11/1(日)に開催された。
さいたま市近辺に住んでいる障がい者と健常者の交流を生み出す地域交流型プロジェクトで、無観客のライブイベントと障がいを持つ者たちが制作に携わった物品の販売会などが行われた。
からふるライブフェスティバルとは
昨年より行われている同イベント。「知る・繋がる・楽しむ」をコンセプトに、大人もこどもも障がいあるなし関係なく一緒に楽しむフェスティバルとなる。
障がいの有無にかかわらず、現代社会では同じ地域に住む生活圏の「仲間」同士交流が乏しい。
そこで上記3点をコンセプトとして、音楽を合言葉に集まった仲間同士の音楽やパフォーマンスを通じて、今まで接点のなかった「繋がり」を作るイベントとして同イベントが企画された。
彩の国芸術劇場で昨年7月に行われた第1回開催では500人近い参加者を集めた。
今年の開催も新型コロナウイルスの影響で危ぶまれたが、「続けることが繋がること」をスローガンにコロナ禍においてもできる形で次回へ繋いでいきたいと思いから開催に至った。
会場の模様
ライブ会場は無観客につきネット配信となったが、会場となった埼玉会館には障がいを始め地域福祉に携わる団体らが出展した。
領家グリーンゲイブルズ
この4月に上尾市にオープンした多機能型事業所・領家グリーンゲイブルズ(上尾市領家、運営元:NPO法人みのり)は、利用者が制作したコーヒーパックやアクセサリーなどを出品・販売した。
盲学校を卒業した盲重複障がい者が安心して生活できる場所として設けられ、視覚障がい者だけでなく身体・知的など様々な障がいを持つ者を受け付けている。「やれること、やりたいこと」を利用者と話し合って作業・活動内容を決めており、文字起こしやポチ袋作りなどを手がける。
視覚障がいを持つ利用者を想定していることもあり、点字名刺の制作も同所の自慢の一つ。100枚以下であれば1,100円から受け付けており、入ってきた注文が利用者の仕事や工賃につながる。
このほか作業所の一角にマッサージルームも設けており、地域住民の利用も広く受け付けている。
花音-flower ling garden
元幼稚園教諭の花輪千春さんが講師を務める花・音楽・アートの教室「花音-flower ling garden」は、筆記具キットパスを用いた手形アートなどを出品した。
同教室で用いるキットパスはクレヨンのような固形筆記具だが、紙だけでなくガラスや鏡など滑らかな面にも描くことができるのが特徴。さっと消すことができるのでどこでも気軽に絵を描くことができる。
日本理化学工業が製造する同品だが、その製作には知的障がいを持つものが多く携わっている。それゆえ同品の利用促進により彼らに安定した収入がもたらされる。
水を含ませると絵の具のように広がり、画材としても有用だ。
ここにこフードパントリーさいたま西
西区を中心に児童扶養手当やひとり親家庭等医療費受給者などを対象に食品の無料提供を行うここにこフードパントリーさいたま西も出展し、活動をPRするとともに配布に用いる食品の寄付を受け付けた。
同会では約2ヶ月に1回フードパントリーを開催しており、コロナ禍においてもドライブスルー方式で継続開催されている。
主には企業・団体から寄付を受けた食品を配布対象としているが、フードロス削減に向けて常温で保存可能な食品の寄付を広く受け付けている。
次回開催は11/26(木)で、申し込みは11/20(金)まで受け付けている。先着50組までで利用には各種証明書や登録カードなどが必要となる。
この他会場隣では無観客のライブ配信も行われた。