大宮以外の埼玉の街にスポットをあてるマンスリー連載企画「大宮以外の埼玉」です。
今月は市町村全体ではないのですが、ある地域をご紹介いたします。
埼玉にも縁ありー京都アニメーション
平成以降最悪のビル火災
先月のことですが、こんな悲しい出来事がありましたね。
日本のみならず世界に衝撃を与えた京都アニメーション放火事件です。
7/21の午前10時半ごろ、埼玉県在住の男性が京都府伏見区にある同社第1スタジオにガソリンを撒いて放火。
火は1分もせずに3階建てのビルに燃え広がり、ビル内にいた74名のうち35名の尊い命が奪われました。犯人の男性も一時意識不明の重体に陥りました。
この死者数は平成時代以降の放火事件としては最悪の数値となってしまいました。
あの作品にも関わっていた!
今回悲劇の舞台になった京都アニメーションは1985年のアニメ製作会社。
元々はシンエイ動画やタツノコプロなどのグロス請け事業を手がけていましたが、2000年代から元請にも参入。
以降、「涼宮ハルヒの憂鬱」(2006年)「けいおん!」(2009年)「氷菓」(2012年)「響け!ユーフォニアム」(2015年)などの数々のヒット作を世に送り出しています。
その原作を忠実に再現した作風で、多くのファンの心を掴んでいます。
一方で他社作品の製作への協力も続けています。
その一つが言わずと知れたクレヨンしんちゃんです。放送開始から現在も協力しているといいます。
聖地巡礼の先駆けーらき☆すた
埼玉を舞台にした京アニ作品
そんな同社が手がけた作品の中で、ひときわ埼玉との繋がりが色濃いものがあります。
幸手市出身の美水かがみ氏による4コマ漫画を原作とした同作。オタクな女子高生・泉こなたや彼女を取り巻く人々の日常を描いています。
劇中には同氏の出身校である春日部共栄高校を模した学校をはじめ、県内のスポットが数多く登場しています。
特に有名なのが、主要登場人物の柊かがみ・つかさ姉妹が住んでいるという鷹宮神社。こちらはなんと久喜市にある鷲宮神社をモデルにしているんです。
オープニングにかがみが鷲宮神社前を歩くシーンがあります。
そのようなことから当時より同社を訪れるファンが数多く存在し、現在も全国で行われている「聖地巡礼」の先駆けになりました。
作品監督も犠牲に・・・
放火事件の話に戻ってしまいますが、そんな同作で5〜24話の監督を務めた武本康弘氏が今回の火災で犠牲になられました。
事件後安否不明となっていましたが、後にこの事件で47歳でこの世を去ったことがわかりました。
同氏をはじめ今回の事件で犠牲になられた皆様のご冥福を心よりお祈り申し上げます。