杉の子学園・女子美大が産学超え連携ー美サイクルプロジェクト第2弾が始動

(「B-COMPANY」内特設ページより、以下同)

障がい者支援施設杉の子学園(さいたま市西区塚本町)が女子美術大学と連携した美サイクルプロジェクトの第2弾が始まっている。

同学園の利用者がデザインした商品の絵を同大学の学生が具現化して、インテリア・雑貨のオンラインショップ「B-COMPANY」上で販売する産学連携を超えた新しい共創として注目だ。

杉の子学園について

埼玉福祉事業協会が運営する同学園は、障がい者に向けて日常生活の生活介護や個々の志向にあった生産・製作活動の機会を提供している。

レンタルおしぼりやリサイクル石けんなどの製作や農産物やパンなどの生産を行い、同学園利用者が生産・製作した商品類は学園近くの杉の子マートで一般販売されている。西区文化まつりなど地域のイベントで販売される機会も多い。

他にも余暇活動として音楽やレクリエーションなどの機会も提供し、利用者に寄り添い共に地域の活性化に貢献している。

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美サイクルプロジェクトとは

立ち上げのきっかけ

常日頃より、障がい者の生産品の販路拡大のために人や起業とのつながりを重視している同学園。

そのような中で女子美術大学プロダクトデザイン科の教授との出会いがあり、お互いの現状や課題を共有しあった。

そうして産学連携の取り組みの課題(学生は売れるモノのデザインを勉強したいが売るための製造の時間はない)と障がい者の就労支援の課題(作業に労力をかけることは出来るが営業力が弱く販売する機会が少ない)を絡ませることで、解決+相乗効果を生んでいけるのではないかと意気投合。同プロジェクト立ち上げのきっかけとなった。

共生のしくみをデザイン

一昨年2018年に第1弾が始動した同プロジェクト。

何かを生み出すために廃棄されていた工場廃材を用いて同大学の学生がデザインした商品を、同学園の利用者が製作しB-COMPANY上で販売。多くの反響があった。

2年の歳月を経た同プロジェクト第2弾の展開にあたっては、3者連携で「sozo」ブランドを立ち上げた。

製作者自身の想像を広げるという意味で名付けられた同ブランドで、障がい者のスキルを活かしたモノづくりをコアにストーリーから販売まで共生の仕組みをデザインする。

利用者自身がデザイン・製作

雑貨・アクセサリなどを販売

今回のプロジェクトではぬいぐるみやポーチ・バッグなど10点以上の雑貨・アクセサリ類を販売する。

在庫がなくなり次第販売終了となるが、サイト上での「いいね」数が高いものについては製作が続けられるということだ。

前回では同大学の学生がデザインしたものを同学園利用者が廃材を用いて製作していたが、今回は同学園利用者自身がデザインしたものを同大学学生が商品としてリファインし同学園で製作する。

作るだけだったのがデザインにも大きく携わるようになり、より利用者自身の役割が大きくなった格好だ。

特にこだわった点

プロジェクト推進にあたり、同学園での製作については品質を「株式会社の考える売れるもの」までレベルに上げるべく、まずは職員の意識改革を徹底した。
デザインについては、障がい者がのびのびと描いたものを同大学学生の感性により売れるものに仕上げるまで、さまざまな議論と葛藤、試作を重ねたという。

こうして大いにこだわって作られた商品に対して、購買者からは「癒される」「かわいい」といった声が上がっている。
前回は決まった廃材を使ってデザインしたエコロジーの観点からの取組だったが、今回は障がい者自身のデザインを基にしていることも効果を発しているようだ。

今後の展望

現状は専任職員を中心に生産部分を取り組んでいるが、今後は需要に応えられるよう障がい者にできる作業工程を創出することで生産性を高めていけるようにしていきたいと同学園。

そして商品のデザイン・製作を通じて、障がいのある人が出来ることを異業種連携により商品化するという社会参加の形をひとつひとつ実現し、より自立へ向かう力に繋げる機会を提供していくとしている。

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