闘争心解き放つー第99回箱根駅伝出場、川越拠点の東洋大学が抱負

(写真提供:東洋大学)

川越市を練習拠点としている東洋大学陸上競技部が、1/2・3に開催され21年連続81回目の出場となる第99回東京箱根間往復大学駅伝競走(箱根駅伝)へ向けたオンライン取材で抱負などを語った。

エースが不在ながらも、攻めの駅伝で闘争心を燃やし上位入賞へ突っ走る。

鉄紺の誇りを箱根で示す

(写真提供:東洋大学)

前回大会では往路9位・復路2位で総合4位に入賞した同部。序盤はやや出遅れるも復路の力走で鉄紺のたすきをつなぎ、2年連続で5位以内の上位に食い込んだ。

しかし、10月に行われた出雲駅伝では9位で11月の全日本大学駅伝も8位に終わった。序盤の出遅れで、上位争いを演じることはできなかったという。

そのような中で迎える99回目の箱根には16名の選手がエントリー。2年連続2区を走ったエースと目される松山和希選手は不在も、ルーキーからベテランまで多様なメンバーが集まった。ここ10年は上位争いに加わることも多い中、粘りの走りを大舞台で示していけるか注目が集まる。

スポンサーリンク

酒井監督「ピンチをチャンスに」

酒井俊幸監督は、今季の駅伝では序盤で遅れることが多いことから「しっかり流れに乗って東洋らしい攻めの駅伝を演じて上位入賞を」と抱負。前回と同じく復路で追い上げて3位以上を目指す。

エースの松山選手がコンディション不良などで不在ながらも、「ピンチをチャンスに」とベテランから新戦力を含めて総合力で勝負できるチームを編成。今年は例年になく故障が少なく、1年間のチームの取り組みの成果が現れている。出雲や全日本で走った選手も好調という。

第90回大会を最後に優勝から遠ざかっている中、最後まで1秒を削り出す走りを実践し、画面から溢れる闘争心を解き放つ意味で、「闘争心を解き放て」というスローガンも打ち立てた。

ロードコースや走る環境の点で練習拠点である川越の地も高く評価。地域の協力も厚く、「コロナ禍で練習がしにくい中でも練習ができてありがたい」と感謝を示す。11月には同部選手も参加した小江戸川越ハーフマラソンも開催されるなど、同市は文化もスポーツも盛んな風土となっている。

「箱根はじめスポーツで地域が盛り上がって、恩返しできれば」と酒井監督。

スポンサーリンク

前田主将「気持ち前面に」

最後の箱根出場となる前田義弘主将(経済学部4年)は、3位以内を目指して頑張りたいと抱負。「気持ちを前面に出す走りが持ち味」と自身の長所を押し出していく。

松山選手が不在ながらも、同じく不在だった出雲・全日本も戦ってきたからこそ、主将としてこの1ヶ月は1年の取り組みの集大成を部員全員で発揮できるようチームを牽引。2年前は3区、昨年は9区を走ったが、チームの役割としてどの区でも走れるように準備。12月になってきてから調子も上がってきているので、「覚悟をもってどの区間でも走っていきたい」と意気込む。

グラウンド内だけでなく地域を走ることも多い中、地域からの声がけも多い。そうした応援が験になっているという。白山キャンパスはもちろん、川越キャンパスで授業を受けている高校の同期や友達からも応援の声を多くもらっている。

卒業後は福岡県の黒崎播磨へ就職。国内外で活躍するマラソンランナーを目指す。

石田選手「近くの食堂でリラックス」

初の箱根に臨む石田洸介選手(総合情報学部2年)は、今季の出雲・全日本と主力区間を任されながらも自分の走りでチームに貢献できなかったとして、「箱根では自分の走りでチームに貢献したい」と抱負。

中盤区間であれば前の選手をどんどん抜かしていける、攻めの走りが持ち味。特にエース区間である2区など、世界を目指す選手として往路の区間を希望する。

昨年の出雲では区間賞を獲得するなど箱根出場の期待も高かったが、「積み上げたものはなく走れなかった」と回想。春先はモチベーションも落ちていたが、それまでの反省点も踏まえて諸先輩からの喝をもとに、夏からは走り込みを実践。苦しいこともあったが、それを乗り越えないと伸びないという強い気持ちで、長距離への耐性もできてきた。

普段は寮で食事をとるが、川越キャンパス近くの食堂で食事をするとリラックスするという。地域で応援してくれる人も多いからこそ、「走りの結果で感謝の気持ちを伝えて元気付けて行きたい」と石田選手。

スポンサーリンク

この記事が気に入ったらフォローしよう

最新情報をお届けします

おすすめの記事