自慢の技術リアルに体験 彩の国オープンファクトリーin岩槻2022開催

埼玉県内でも最大規模である岩槻工業団地の各企業がものづくりをPRする彩の国オープンファクトリーin岩槻2022が11/11・12の2日にわたって開催された。主催は岩槻工業団地事業協同組合(岩槻区本町、小澤日出行理事長)

実際に各企業工場を見学できるリアル工場見学コースは、過去最多となる参加者を集めた。

リアル工場見学が盛況

2019年より開催されている同イベントでは、同団地の企業が自社の工場を開放するなどものづくりのPRに向けて様々な企画が行われてきた。

同団地は126社の企業が加盟し、県内最大規模。金属加工だけでなくプラスチック加工や化学工業など幅広いものづくり企業が属しているのも特徴だ。

物価高で会員企業を取り巻く環境も厳しい中開催された同イベントでは、実地でのリアル工場見学をはじめ、リモート工場見学や働く車の企画と様々な企画を用意。このうちリアル工場見学は100名近い申し込みがあり、定員が埋まるのも過去最速だったという。また、地域の中学生が会員企業を訪問し前撮り動画を作成、社会教育の側面も強くなっている。

スポンサーリンク

チタン加工の楽しさ体験

素材から加工までチタンのパイオニア

会員企業の東京チタニウム(岩槻区古ヶ場、小澤良太代表取締役)もリアル工場見学を受け入れた。20名近くの参加者には学生など若手も多く見られた。

創業40年の同社は、岩槻の地でチタンの材料販売・加工などを展開する金属加工の中小企業。主な設備に5軸MC・立体MC・NC旋盤・複合加工機など。

素材提案から設計・加工・溶接と一貫対応が出来るのが大きな持ち味で、多品種少量生産にも対応。材料販売と加工でそれぞれ売上の4割を占め、医療や海洋・半導体と様々な業種への納入事例がある。さいたま市出身の宇宙飛行士・若田光一氏が滞在する国際宇宙ステーションの熱交換器も手がけているという。

法人取引が主だが、近年ではチタン製名札などでBtoC取引にも活路を見出している。

「迷わず進め正直の道」を社是に約30名の従業員が自発的に動く社風も持ち味で、5Sなどカイゼンにも抜かりない。

熟練の技術光る加工工程

同社は切断や切削・溶接・旋盤と様々な加工メニューに対応。純チタンだけでなく強度の高いチタン合金にも対応し、素材の在庫量も多い。

チタンは熱が加わると酸化するため、切断用のウォータージェットを導入。また、3mm厚に対応したシャーリング機や丸棒を切るメタルソーを備え、案件に応じた適切な切断方法を提案する。

本社近くの第一工場で、参加者も実際にシャーリングやメタルソーなど機械加工を体験。やや戸惑いながらも、従業員の説明のもとその技術を体感した。

自動化がなされている工程も多いが、溶接についてはJIS免許を有する専属従業員も対応。特殊な設計にも対応しており顧客満足につなげている。

精密加工でミクロンにも

第一工場奥には設けられた精密加工エリアではミクロン単位にまで対応した加工を実施。

今年2月にはドイツ製の3Dプリンターを導入し、より複雑な加工にも対応している。また、レーザーマーカーも導入し、立体感を演出する刻印を実現している。IoTの導入も積極的だ。

参加者もそうして出来上がった製品や稼働する設備に関心を寄せ、従業員に質問する様子も多く見られた。

また、参加者へ向けて同社オリジナルのチタン製コースターや名入りプレートを販売。ウクライナ募金も兼ねての販売で、多くの参加者が買い求めた。

スポンサーリンク

会社案内

株式会社東京チタニウム

  • 事業内容:チタン加工・販売など金属加工
  • 住所:埼玉県さいたま市岩槻区古ヶ場2-3-10
  • 取得認証:ISO9001・ISO14001・ISO13485、第一種医療機器製造販売業許可など
  • 電話番号:048-795-0470

スポンサーリンク

この記事が気に入ったらフォローしよう

最新情報をお届けします

おすすめの記事