【埼事記 2021/1/3】令和政変の予感 地域・国でも選挙イヤー

■正月三が日も本日が最後となった。

新しい生活様式で迎えた年末年始、帰省もせず自宅周辺で過ごすという者も多かったことだろう。しばしの休息が終わり、明日からは日常が始まろうとしている。

■一方で気温が低くなっていることもあり、新型コロナウイルスの感染が止まらない。埼玉とて例外ではなく、連日のように300人台の感染者が報告されている。

このような事態を踏まえ、大野元裕県知事は昨日に東京・千葉・神奈川と合同で西村経済再生担当大臣に緊急事態宣言の発出を速やかに行うよう要請を行っている。

未知のウイルスとの戦いは終わりが見えず、まだまだ緊張が続きそうだ。

■ウイルスとの戦いの中で迎えた2021年だが、今年は政治においても緊張が走る一年になる。

9/30には自民党の総裁任期が満了となるため、新たな総裁を選ぶ選挙が行われる。現職の菅首相も7年以上続いた安倍前首相の跡を継いで昨年の同選を勝ち抜いたが、ワンポイントリリーフに留まらずあと3年は続け総裁任期を全うしたいと考えているという。石破氏や岸田氏など、昨年の同選で敗れた国会議員の動向も気になる。党内の派閥争いも激化しそうだ。

直後の10/21には衆議院議員の任期も満了となるため、それまでに総選挙も実施される。昨年には立憲民主党と国民民主党という野党二大勢力が再編された。コロナによる社会不安や桜を見る会の収支報告など与党内の不祥事が相次ぐ中、野党も政権奪還に息巻いている。

衆議院任期満了を待たずして衆議院解散となる可能性もあり、今後の先行きが読めない。

■そして誕生150年を迎える埼玉においても、今年は多くの市町で首長選挙が行われる。

県知事の任期はあと2年も、今年は昨年の倍となる22の市町で首長の任期が満了となる。それもさいたま市をはじめ川越・熊谷・秩父・春日部と、県内主要都市の多くで首長任期が満了となる。

■特に注目されるのが、5/26に任期満了となるさいたま市長選挙だ。

同選挙にあたっては、自民党さいたま市議団に所属していた桶本大輔議員も昨年9月に市議会の同党2会派から出馬要請を受け立候補に意欲を示していた。出馬を睨んで無所属となるも3ヶ月後の12月には県連から協力が得られなかったとして立候補を断念している。

同じく昨年9月には桶本議員に近い市議団3議員が離脱して、分裂解消へ同党新会派となる高志会を結成。市議団と真政会に分裂していた既存の同党2会派所属議員らと合流し同党議員団が結成された。結果的に高志会は解散するも、いずれの会派にも合流しなかった議員は同党彩成会を結成した。国政・県政では与党にあたる同党だが、2017年の分裂以来市政においては混沌とした状況下にある。

■市長選まであと半年を切ったが、現行の清水勇人市長の動向が何より注目される。

ここまで自身の進退に関して公の場で言及はしていないが、今年は市誕生20年の節目であり新たな総合振興計画も施行される。大宮駅グランドセントラルステーション構想の提唱やスポーツシューレの推進など3期12年の通算任期の中で実施してきた取り組みについても、成功したものもあれば失敗したものもある。

再度当選すれば4期目ということになるが、長期政権による市政のマンネリ化も懸念される。それゆえ自身としても慎重な検討を行なっているのかもしれない。

同氏に限らず現段階で立候補を正式に表明している者はおらず、こちらも先が見えない。

■政治不信が強いためか近年では投票率の低下が社会問題となっている。こと地方選挙においては地方行政の内容がなかなか理解・周知されていないためか、投票率の低下が著しい。

それでもこれだけ社会不安が広がり国政・地方行政の場においても混沌が広がりつつある中では、何が起きてもおかしくない状況となっている。

新しい生活様式とともに、コロナ禍の中で人々の価値観も変化している。それまでの当たり前がこれからの非常識にもなりうる。

「令和政変」も予想される選挙イヤー、一人一人の有権者の票がその行方を左右する。

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