見沼から始まる回復 野良の藝術2021が1/8より開催

社会芸術寺山支部炭焼の会(緑区寺山、萩原哲哉支部長)は、社会芸術ユニット・ウルスと共同で1/8〜11の期間、加田屋田んぼ(見沼区加田屋)及びファーム・インさぎ山(緑区上野田)において野良の藝術2021「天空と大地」を開催する。(後援:さいたま市など)

野良を体験する場としての見沼から、未曾有のパンデミック後に向けた人間性の回復を目指す。

炭焼の会について

社会芸術/ユニット・ウルスの支部として2018年に設けられた同会は、炭素と有機農や地球環境の関係性を追求すべく見沼地区において炭焼きや野焼きに取り組む団体。現在は10名が所属する。

2016年以来田んぼアートなどの芸術を地域で実施してきたことがきっかけで設立され、ファーム・インさぎ山内の斜面林に炭窯を有する。

東京と隣接するさいたま市において田の面積は4%に減少したが、見沼地区では行政政策や市民運動により今も広大な緑地帯が広がる。洪水の際には水瓶となり、地域を水害の危機から守っている。

後継者不足や不採算性から田んぼは減少している。自然の声を聞くという原点から野良を体験する場所として見沼が活用されれば、輸入依存型から農を育むという価値の転換へ繋がりうる。

この想いから、毎年開催している同企画での公開野焼きや講演会を通じて、地域交流や見沼の魅力発信に努めている。

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野良の藝術2021について

実施経緯

さいたま国際芸術祭2020の美術と街巡り企画「ボーダーズ 見沼の境界線を巡る旅」が中止になり、そのリベンジということで開催されることになった同企画。

昨年よりのパンデミックで世界中で人の行動が制限されその無念さが共有されるなか、農の現場では平常の活動が淡々と続いている。

そのような中、大地を介しての人と人とのコミュニケーションが可能な田んぼには人間性の回復があると同会は考える。残された田畑や里山に立つことで、パンデミック後に求められる価値の転換が芽生えうる。

農には現在の様々な問題を包み込みそして解決へと導く鍵があるという考えのもと、感染対策も行い実施されることになった。

実施内容

同企画はさぎ山の炭窯と見沼ファーム21内の加田屋田んぼの二ヶ所で開催される。

前者においては公開炭焼きや燻炭焼きをはじめ、煙へアートを題材にした映像を照射する。

後者においては見沼田んぼの土壌や地下に眠る土層について各分野の専門家が語り合う「世界小屋会議」をはじめ、1/10と1/11には凧づくりのワークショップや100mに及ぶ見沼龍連凧を揚げるパフォーマンスが行われる。

籾殻燻炭の煙とその上空を舞う100mの見沼龍連凧のインスタレーション、都市の過密と対極に存在する都市近郊の農の現場とそこで活動する者の姿が特に注目されよう。

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地域へのメッセージ

同企画を通じて、同会では芸術を通した見沼の環境保全を目指す。 地域の地形・歴史・風土を顧みてその創造性を共有し、将来的に見沼のファンが増えることを願ってやまない。

「壮大な大気のアースワークを見て感じるものがあればうれしく思います。防寒と感染症対策のうえ 広大な田んぼへぜひおいでください」と同会。

企画詳細

野良の藝術2021「天空と大地」

  • 開催日:2021/1/8(金)〜11(月・祝)
  • 開催場所:さぎ山の炭窯(埼玉県さいたま市緑区上野田282)、加田屋田んぼ(埼玉県さいたま市見沼区加田屋2)
  • 主催:社会芸術寺山支部炭焼の会
  • 共催:社会芸術ユニット・ウルス
  • 後援・協力:さいたま市、サイサン環境保全基金、木力館など
  • 問い合わせ先:090-8301-5811(担当:吉田さん)

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