【日々是埼玉 2021/6/7】減収7割も経常増益ー県内上場企業2020年度決算模様

帝国データバンク大宮支店(さいたま市大宮区桜木町)は5/26、埼玉県内上場企業の2020年度決算動向調査の結果を公表した。

全体では売上減だったものの、経常利益においては増益となっていたようだ。

製造業で減速ー県内上場企業の売上

(帝国データバンク発表資料より、以下同)

金融業除く県内上場企業65社の2020年度連結決算において、売上高合計は4兆5119億3800万円。前年度比1.2%の減収となった。

前年度と比較可能な64社を見ると、昨年度比増収となったのは19社と約3割にとどまり7割近い企業は減収となった。

業種別にみると製造業39社のうち増収は5社にとどまり、34社は減収となった。製造業全体でも売上高合計は2兆1,912億4,100万円と、同9.6%減になった。

一方非製造業では小売15社のうち9社が増収、小売以外の非製造業10社では増収と減収が半々となった。特に小売以外の非製造業では売上高合計が3,256億400万円と、同17.3%の増収。

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合理化で収益増か

次に継続的な企業活動の利益を示す経常利益を見ていく。

全65社の経常利益は2098億4500万円で、同13.9%の増益。業種別に見ても、製造業の経常利益合計は923億8600万円で同8.8%増益、非製造業のうち小売16社は941億1800万円で同15.1%増益、小売以外の非製造業10社では233億4100万円で同33.4%の増益といずれも増益を達成。

前年度と比較可能な64社のうち、経常黒字となった企業は53社と8割以上。53社のうち増益は25社・黒字転換は6社と半数近い企業が増益を達成した。

「各企業が合理化を強力に推し進め、損益分岐点を下げていったことが予想される」と同社。有価証券売却益や受取利息などで売上減をカバーしていたようだ。

なお、最終的な企業の取り分を示す当期純利益合計は、1061億3800万円で同0.2%の減益。小売以外の非製造業で33.4%の増益を見せた一方、小売業32.1%・製造業0.2%といずれも減益だった。コロナによる特別損失が大きかったと見られる。

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