【日々是埼玉 2020/11/7】熊谷市・小江川千本桜事業が花のまちづくり大賞受賞

(全国花のまちづくりコンクールHPより)

熊谷市小江川地区で2009年より地域住民らによって行われてきた小江川千本桜事業が、第30回全国花のまちづくりコンクール(主催:公益財団法人日本花の会主)において花のまちづくり大賞を受賞した。

10年以上にわたる桜の植樹や普及啓発に努め、市民協働で地域活性化につなげた点が高く評価されての受賞となった。

小江川千本桜事業とは

実施経緯

2009年から始まった同事業は、同市内では希少となった小江川地区の7.4haの森林を保全し桜の名所として再生する活動になる。

もともと対象となった森林は40年以上放置されており、荒れ果てて不法投棄の温床になるなど防犯や景観面で地域の課題となっていた。

これに危機感を感じた小江川自治会は、桜の植樹により新たな桜の名所をつくるだけでなく、荒廃した森林の解消や不法投棄防止や防犯地域の絆づくりを目的として同事業を構想。同年に同市市民提案制度「熊谷の力」に提案した。

活動紹介

(都市緑化機構HPより)

無事に同事業は採択され、活動が始まった。

地権者の承諾のもと、360名の会員で神代曙という品種の桜を毎年100本ずつ10年間植栽を行っていった。それぞれの木には桜の里親が付けた名前のプレートが建てられている。

植樹だけでなく、森林の保全活動や全長12kmのハイキングコースを整備し地域住民への普及啓発を行った。この結果地域では40年ぶりにホタルが復活し、オオタカの営巣も確認できる環境へと生まれ変わったという。

現在の活動模様

(全国花のまちづくりコンクールHPより)

桜の植樹自体は10年目となる昨年3月に終了している。10年間で植えられた桜は1,016本にも及ぶ。

その後も引き続き森林環境の維持管理をはじめ、紙芝居を用いた普及啓発などに努めている。

このような努力のもと、現在では同市の代表的な桜の名所の一つに名を連ねている。

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花のまちづくり大賞受賞に関して

賞の紹介

花のまちづくり大賞を受賞した全国花のまちづくりコンクールは、花のまちづくりを国民的な市民運動として普及・定着させるために、全国各地で取り組まれている花や緑による優秀な活動を顕彰し広く紹介するために1991年より毎年開催されている。これまでに受賞された団体などは、全国各地で花のまちづくりのリーダーとして活躍している。

同事業の評価ポイント

このうち特に優れた取り組みや団体に対して贈られるのが花のまちづくり大賞で、同事業はこのうちの国土交通大臣賞に選出された。

「提案型協働事業によって荒廃林が自然と人間が共生する地域資産に蘇り、地域の活性化や振興にも繋がっていることが大変高く評価されました
」と同コンクール。

受賞報告動画の公開

 

同事業は昨年行われた第39回緑の都市賞(主催:公益財団法人都市緑化機構)においても同機構会長賞に選出されており、2年連続の表彰となった。

今回の受賞に際して受賞式は新型コロナウイルスの影響で中止になるも、Youtubeにおいて受賞報告の動画が公開されている。

同動画では普及にも用いている紙芝居も収録している。

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