世界一の卒業証書で旅立ち 大宮・桜木中学校で卒業式

さいたま市立桜木中学校(同市大宮区桜木町、清水一司校長)で、3/15(水)に第3学年生徒143名を対象にした卒業式が挙行された。

地域で作り上げた「世界一の卒業証書」もお目見えし、新たな門出に花を添えた。

マスク外す卒業生も

同式では同校長より出席した各卒業生に対して卒業証書が授与された。今月より卒業式などでのマスク着用義務も緩和されているが、おおよそ7割ほどの卒業生がマスクを外して同式に出席した。

同校長は校長式辞の中で、代表落ちも味わいながらも昨年のサッカーW杯予選リーグで逆転弾を上げた堂安律選手を題材に、夢に向かって困難を乗り越える大切さを講話。「困難の中で弱点を見つめることは苦しいが、それを克服していくことで人は成長する」と巣立っていく卒業生にエールを送った。

コロナ感染症の拡大が始まった2020年春に入学した卒業生からの答辞では、在学中はほとんどマスク姿であったと振り返りながらも「与えられた状況で最大限に楽しむことができた」とあった。

卒業生合唱では「手紙 〜拝啓 十五の君へ〜」を歌い、それまで共に過ごしてきた仲間や同校教職員や保護者ら参加者に感謝の思いを表した。

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世界一の卒業証書背景に

同式に合わせて同校PTAやOBや桜木パパの会らが企画してきた、世界一大きな卒業証書も校舎に設置。幅9m・横6mで世界一の大きさとされる。同式と最後のホームルームを終えた卒業生たちも同証書の前に学級ごとに集まり、記念撮影を行った。参加した保護者だけでなく、通行客からも注目が集まった。

なお、同証書横にも撮影用に高さ2mほどの卒業証書パネルが置かれている。

「友達との別れ寂しい」

卒業生のうち、県内共学私立高校に進学する女子生徒は「(卒業式を迎えて)感動した」と感想。友人関係でうまくいかないこともあった中学生活だったが、卒業の喜びと新たな旅立ちに思いを噛みしめる。共学高校に進学する男子生徒は、それまで小学校から一緒だった級友と進路も別々になるため、「寂しい」と心情を語った。

朝早くから同式の準備にあたった在校生も「いろいろなことを教えてくれた先輩が卒業するのは寂しい」と感想。部活でも存在感を見せていた卒業生たちを、今後の目標にしていきたいという。

地域と共生する学校へ

同証書の設置に中心的な役割を担ったペイントサインマツモト(同区桜木町)の松本健市社長も「いろいろあったけれど設置ができてよかった」と安堵の表情。本業と並行しながらの企画進行だったが、地域の支援のもとで設置ができたことに深い感謝を表す。来年以降も年月日を変えた上で設置を検討しているという。

コロナ真っ只中で入学式も満足に挙行できなかった年度の卒業生ではあるが、「このような形で送り出せてよかった」と同校長。地域あっての学校だからこそ、来年度以降も地域からの協力のもとで教育機会の充実を図っていく方針だ。

同証書は今月末まで設置予定。

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