さいたま市内周辺に居住する障がい者の自立・経済活動参加を促進する埼玉福祉事業協会(同市西区塚本町、髙橋清子理事長)主催の埼玉福祉事業協会フェスティバル2023が、5/13(土)に同法人大駐車場にて開催された。
商品の販売機会を提供することで、利用者の士気向上につなげている。
絆広げるフェスティバル
同イベントは「増やそう笑顔 広がれ絆」をテーマに、障がい者の自立支援を目的に開催。
同会だけでなく、地域の福祉施設など47施設が出展。パンや焼き菓子やアクセサリーといった利用者手作りの商品やゲームイベントなどを提供する。
当日は時折雨もパラつき、会場ステージ前にはビニールの屋根も急遽かけられた。それでも開始1時間で、来場者パンフレットの残数がわずかになるほどの盛況という。
「販売機会得られてうれしい」
参加事業者のうち、グリーンフィンガーズ(同市浦和区木崎)はさいたま市のつなが竜ヌゥを象ったヌゥ人形焼きなどを販売。同市内の各区役所でも販売される人気商品で、製造しているのは同所だけという。
とまとの会(上尾市上)は、法人名にもあるように水耕栽培のトマトを販売。専用のハウスで利用者が一つ一つ丁寧に育てているが、コロナ禍ではなかなか販売の機会が得られなかった。「売上向上で利用者の工賃にも還元できれば」と同会。
ありがとう生活介護事業所などを運営する地域支援協会(同市市西区三条町、大久保孝代表理事)は、駄菓子の詰め合わせなどを販売。常設での販売拠点がない中で、「販売機会が得られてうれしい」と感想を述べた。障がい者だけでなく多子家庭なども対象にしたフードパントリーも実施しており、障がい者福祉の現場から「ありがとう」の輪を地域で循環させている。
手話であの歌を歌おう
ビニールの屋根がかけられた会場ステージでは、障がい者も所属する「劇団はーとふるはんど」が登壇。実際に視覚障がい者が盲導犬と一緒に登壇し、いつもそばにいる盲導犬を紹介した。
演目の中では手話での歌唱も用意。「上を向いて歩こう」や「愛のカタチ」といった曲をお笑いコンビ「ピンクの電話」の清水よし子さんらとともに手話を交えて歌った。
歌唱前には歌詞を手話で紹介するミニ手話講座も行われ、メンバーとともに手を動かす観客もいた。