最大で9連休にもなったゴールデンウィークが終わり、昨日からいつものように会社や学校へ戻り始め憂鬱に思う人も多いかもしれない。
このゴールデンウィークはあまり遠出をせず、普段はなかなか寝られないからと寝溜めをしていた人もいるのではなかろうか。特に埼玉県民は普段の睡眠時間が短い傾向にあるようだ。
総務省統計局による社会生活基本調査から詳細を見ていく。
ベッドタウンは寝る間も惜しまず!?
同調査は、統計法に基づく基幹統計「社会生活基本統計」を作成するための統計調査で、生活時間の配分や余暇時間における主な活動の状況など、国民の社会生活の実態を明らかにするための基礎資料とすることを目的に5年ごとに実施。直近では2021年に調査がなされているが、調査結果が公開されている2016年のデータから見ていく。
10歳以上の男女別で1日あたりの平均睡眠時間(夜間の睡眠、昼寝、仮眠、眠りに落ちるのを待つ時間)を見ていくと、男性で埼玉県は455分と全国46位でブービー。女性でも448分と全国46位で同率最下位だった。
いずれも1位は秋田県だったが、30分近い差をつけられている。全国平均にも10分ほど及んでいない。
下位の都道府県を見ると、神奈川や兵庫と大都市の近隣県が目立つ。ベッドタウンだけに寝る間も惜しんで仕事というのがあるのだろうか。
特に男性は休養不足
続けて休養やくつろぎにかける1日あたりの平均時間を見ていく。家族との団らんや仕事場・学校での休憩時間、おやつ・お茶やうたたね、一人での飲酒などの時間を含む。
10歳以上の男性では89分と全国最下位、10歳以上女性では91分で同率42位という結果だった。
特に男性の場合は千葉や神奈川とベッドタウンの県が下位に来ている。女性に至っては多少ましなようだが、全国最低レベルであるのに変わりはない。
コロナ前の数値だけに現在はもう少し上がっている可能性もあるが、特に男性の間で休養不足なところがあるのが見受けられる。
寝る間惜しんで何を?
睡眠や休養の時間を削ってまで仕事や学業に勤しんでいるのか、活動の種類ごとに1日での平均時間を見ていく。
同統計では社会生活における各活動を1次から3次に分類。1次活動は睡眠・食事など生理的に必要な活動、2次活動は仕事・家事・学業・介護など社会生活を営む上で義務的な性格の強い活動、3次活動は各人が自由に使える時間における余暇活動を指す。
10歳以上の男女別に見ていくと、2次活動にかける1日あたり時間が男性は全国2位、女性も全国13位と上位に来ることがわかった。
男性については2次活動が突出して高く、ほかは低い。一方で女性も2次活動が多い中でも余暇活動にも時間を割いていることが読み取れる。この点は女性の方が時間をうまく活用できているということか。
仕事よりも深刻なのは・・・
では2次活動のうち、どのような活動が長くなっているのか。
仕事の平均時間かというと、男性16位(283分)女性45位(135分)でそこまで長いというわけではない。学業については男性21位(45分)女性4位(45分)で女性の方が長い。家事も男性14位(20分)女性6位(151)分で、埼玉の女性はどちらかというと学業や家事に勤しんでいる感じか。
男女とも特に長いのは通勤・通学にかける時間(往復)だ。男性3位(54分)で女性も4位(29分)と、全国的にも上位に来ている。ベッドタウンということもあり、朝早く起きて通勤・通学するために睡眠時間を削っている可能性がある。
なお、2次活動のうち育児にかける時間も女性7位(26分)男性3位(7分)と全国上位。さすがに女性に比べると時間は短いが、埼玉は意外と「イクメン」が多いようだ。