先日2/25に埼玉県より2018年第4四半期(2018年10〜12月)の埼玉県鉱工業指数の数値が発表されました。
県内の生産活動を見る
埼玉県鉱工業指数とは
埼玉県では、県内の生産活動の状況を把握するため、県内の鉱業・製造工業における生産・出荷・在庫の動きを指数化した埼玉県鉱工業指数を定期的に発表しています。
毎月と四半期の2パターンで計測している同指数は2010年の平均を100とし、それに対する比率で各期間の動きを表します。 計測対象として生産211品目・出荷209 品目・在庫120品目・在庫率(在庫÷出荷)112品目をそれぞれ採用し、業種別と財別に分類して集計しています。
この度2018年度第4四半期(2018年10〜12月)の数値が発表されましたので、それを元に埼玉県のものづくりの今を見ていきます。
前期比いずれも減少
このほど発表された第3四半期の数値は以下の通り。
(埼玉県資料より、以下同)
ご覧のように生産・出荷・在庫・在庫率と、いずれの数値も前期(第2四半期、2018年7~9月)よりも低下しています。
数値別に見ると生産は95.6(前期比1.1%減)となり、3期連続で低下しました。カーオーディオなどを含む情報通信機械工業や乗用車などを含む輸送機械工業など14業種で上昇したものの、フラットパネル・ディスプレイ製造装置などを含む生産用機械工業や医療用機械器具などを含む業務用機械工業などの9業種で低下しました。
また出荷は95.3(同2%減)で、こちらも3期ぶりの低下となりました。フラットパネル・ディスプレイ製造装置などを含む生産用機械工業や医療用機械器具などを含む業務用機械工業など11業種で低下した一方で、けん引車などを含む輸送機械工業やプラスチック製容器などを含むプラスチック製品工業などの12業種で上昇しました。
いずれも前期比で見ると減少していますが、前年比で見ると微増となっています。
在庫は急激に低下
残る在庫について見ていきましょう。
在庫も101.6(同7.9%減)と、3期連続の低下となりました。プラスチック製容器などを含むプラスチック製品工業やユニット住宅などを含むその他製品工業など9業種で上昇した一方、乗用車などを含む輸送機械工業や鋳鉄管などを含む鉄鋼業などの業種で低下しています。
在庫を出荷で割った在庫率を見ると131.6(同7.2%減)で2期ぶりの低下となったものの、依然として在庫の比率が高い現状が浮かび上がってきます。
それでも前年同期比で見ると、在庫は13.3%減で在庫率は7.9%減と急激に減っていることもわかります。
在庫減で景気拡大局面?
輸送機械で在庫減少中
こちらは2014年からの生産・出荷・在庫の四半期数値の推移を見たものですが、在庫については2014年の7~9月期には160近い数値をマークするなど、かなり高水準にあったことが伺えてきます。
それが2015年に入ったあたりから急激に低下し、生産や出荷に追いつこうかというところまで来ています。
こちらは品目別に在庫の推移を見たものですが、輸送機械工業が2014年の時点で640近い数値を叩き出しているもののみるみる減少し、調査期間では70と約1/9まで低下しています。
ですので在庫の急激な低下には輸送機械工業での在庫減少が背景にあると見てよさそうです。
景気拡大は始まったばかり?
そして在庫と生産の前年同期比をそれぞれ縦軸と横軸にとり、今の立ち位置を見る在庫循環図が上図。
生産は同2.5%増で在庫は13.3%だったため、現在の立ち位置は生産は増えているのに在庫は減っているという意図せざる在庫減局面にあるということになります。これは景気拡大の初期の段階ということなのだそうです。
ちなみに上図のように、ここからは景気拡大初期から積み残しの拡大期、そこから積み上がりの後退初期に調整局面である景気後退期に入るとされています。必ずしもこの通りには進みませんが、ここ3年ほどは拡大初期のエリアにいるため比較的状況としては好都合なようです。
なぜ在庫が急激に減っているかというところまではつかむことができませんでしたが、同期における埼玉県内の鉱工業は概ね好調と言えそうです。