川が育む吉川市 その2 自転車で巡る春の花スポット

季節は春ということで、吉川市内でも春の花が咲き誇るスポットが少なからず存在する。

駐輪場で借りたレンタサイクルを駆り、実際に巡ってみよう。

3kmに及ぶ桜回廊ーさくら通り

レンタサイクルにまたがり、春の日差しが心地よい吉川の街を走っていく。

こちらは街を南北に貫くさくら通り。その名の通り500本を超える桜が道路に沿って植えられている。

道の要所にはポケットパークが整備されており、手が届きそうなくらいの距離で桜を鑑賞することができる。

これからの時期にサイクリングやジョギングで通れば、心も癒されることに違いない。

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初夏にはハナショウブー中井沼公園

調整池に桜が咲く

20分ほど自転車をこぎ、中井沼公園にやってきた。

同公園は、中井地区と新栄地区の間の閑静な住宅地の東端に整備して作られた公園。

当初は親水公園として開園したが、台風や大雨などの際の被害軽減を目的に雨水貯水機能を高めた調整池として改めて整備されたという。

晴天が続いているので穏やかだが、園の中央には巨大な池があるのが見てとれる。

池のほとりには桜の木が植えられている。こちらも暖冬の影響で早々と花を咲かせている。

日当たりも良く、桜の木の下でピクニックも良さそうだ。

ハナショウブも名物

同園にはビオトープがあり、この調整池では13種類もの豊富な色合いの花や緑豊かな水生植物が育つ。

特に毎年6月頃になると、なまずと並び同市の名物であるハナショウブが綺麗に咲く。

四季折々の花が咲く池の周りには野鳥も訪れ、のどかな風景が広がる。

地域を詠んだ水のー河合凱夫

ところで同公園の一角にこのように刻まれた歌碑がある。

炎天行く 水に齢を 近づけて

これは同市出身の歌人・河合凱夫(がいふ、1922〜1999)による水の句。

当時の北葛飾郡三輪野江村に生まれた河合は、小学校時代に担任の導きで「桜草」に入会し俳諧の道へ入る。そして千葉県立野田農学校在学中に「南柯」野田支部の句会に参加し、18歳にして戸張錦秋の名で同人となる。

同校卒業後は上京して日本専売公社に勤めながら中央大学夜間学部に通い、陸軍予備士官学校に進んだ。

戦後はいくつかの雑誌を経て、1967年に「軸」を創刊した。1999年に亡くなるまで、現代俳句協会監査や朝日新聞千葉版俳壇選者なども務めた。

生まれ育った吉川市に因む利根水系の自然や水田を背景に水をテーマにした句を多く作り、「水の詩人」と呼ばれた。

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