【さいたま市議会短信】市総合振興計画基本計画審議へー2020年9月定例会

さいたま市議会では本日から来月10/16(金)にかけて9月定例会が行われる。昨年度会計決算をはじめ、新型コロナウイルス対策を盛り込んだ今年度補正予算など市長提出の議案が審議される。

その議案の中に、さいたま市総合振興計画基本計画に関する議案がある。今年度で期限が切れ来年度以降の策定が必要だが、その骨子案にあたる。

簡単に来年度以降の同計画の内容を紹介していく。

なお、審議中につき原案通り可決されるとは限らない旨、ご了承いただきたい。

策定の目的

来年度以降の同計画策定にあたり、「誰もが住んで良かった、住み続けたいと思える都市を目指して」という目的が掲げられている。

これまでのまちづくり

市は、「2020さいたま希望のまちプラン」に基づき様々な取組を推進してきた結果、人口減少時代を迎えた中でも着実に人口を増やした。その結果、一昨年9月には人口が130万人を突破した。

主要な鉄道駅の乗降客数も年々増加を続け、市内の主要な道路交通網も着実に整備が進む。
加えて昨年度の「さいたま市民意識調査」においては、市を「住みやすい」とした市民の割合は84.4%でこれからも「住み続けたい」と答えた市民の割合も86.2%と過去最高を記録するに至った。

今後30年を見据えた展望

今世紀半ばに市を取り巻く社会状況を展望すると、羽田空港アクセス線による羽田空港アクセスの向上や首都高速埼玉新都心線の延伸等の大規模な社会資本の整備が多数見込まれる。
こうした変化は、東京に近接という地理的優位性に新たな側面を生み出し、更なる飛躍につながる機会となりうる。

一方で、リニア中央新幹線の開業によるスーパー・メガリージョン形成に伴い、日本全体の重心が東京以西へと向かい、市を含めた東日本地域の地位を相対的に低下させる懸念も孕む。

そのため、国提唱の「東日本地方創生回廊」の一翼を担う都市として、東京都心部に近接した立地と機能集積を最大限に生かし、東日本地域とスーパー・メガリージョンとを接続する結節点としての機能を強化するとともに、スーパー・メガリージョン形成の効果を東日本全体に波及させていくための実効的な戦略を立てていく必要があるとしている。

さらに、世界的な時代潮流や日本全体の社会経済状況が急激に変化しつつあり、新型コロナウイルス感染症の流行などに先行きの予測が難しい時代となっている。市としても避けることのできない持続的な人口減少局面が近づいている。

これらの状況を視野に入れ、市がこれまではぐくみ、築いてきたあらゆる魅力や地域資源を最大限に生かし、将来においても市が持続可能な成長・発展を遂げていくための基盤づくりを進める必要がある。これにより誰もが住んで良かった、住み続けたいと思える都市として、市内外から選ばれていくための都市づくりが実現されうるとしている。

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将来都市像と都市づくりの基本理念

将来都市像として、「上質な生活都市」と「東日本の中枢都市」を掲げる。

将来都市像(1) 上質な生活都市

都市部に住みながらも豊かな水と緑を身近に感じることで、快適さとゆとりを同時に楽しみながら、生き生きと健康で安心して暮らせる新しいライフスタイルを生み出す。

これにより、全ての人が幸せを実感できてまちに誇りを感じることができる都市を目指す。

将来都市像(2) 東日本の中枢都市

東日本全体の活性化をけん引する中枢都市として、国内外からヒト・モノ・情報を呼び込み、新たな地域産業や市民活動等の多様なイノベーションを生み出す。

これにより市民や企業から選ばれ、訪れる人を惹ひきつける魅力にあふれる都市を目指す。

都市づくりの基本理念

将来都市像の実現に向けて同計画を推進していく上での基本的な考え方である都市づくりの基本理念は、以下のように定義される。

市民と行政の協働

地方分権時代をリードする自立した都市経営を進めるとともに、市民と行政がそれぞれの役割と責任を自覚し、連携と協働を通じて市民主体の都市づくりを進める。

人と自然の尊重

一人ひとりの市民が互いを思いやり、積極的に交流を図りながら生きる環境を大切にし、人と自然を尊重した都市づくりを進める。

未来への希望と責任

市らしい固有の魅力を創出し、活力に満ちた未来への希望にあふれる持続可能な都市づくりを進め、未来に引き継いでいく役割と責任を果たす。

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