【埼事記 2020/8/15】75年目の終戦記念日 日本の戦後はいつ終わる

本日8/15は75回目となる終戦記念日だ。ちょうど75年前の今この瞬間に玉音放送がラジオから流れ、ポツダム宣言の受諾および敗戦が国民に知らされた。

「朕は時運の赴く所 堪え難きを堪へ 忍び難きを忍び 以って万世の為に太平を開かんと欲す」ー昭和天皇のこの言葉とともに、明治時代より続いていた大日本帝国は幕を閉じ日本の戦後が始まった。その後は連合国総司令部(GHQ)の管轄下で戦後復興が進められ、1951年のサンフランシスコ講和条約で日本が主権を取り戻したのはよく知られているところだろう。

そこから時は下り高度経済成長を経た1970年代、グアムに潜伏していた旧日本軍兵の横井庄一氏や同じくフィリピンに潜伏していた小野田寛郎氏が相次いで発見され約30年ぶりの帰国を果たした。彼らの帰国が報じられると巷では「日本の戦後は終わった」という声すらも出ていたという。

しかし終戦から75年経った今でも、日本は戦後の真っ只中にある。確かに高度経済成長やバブル経済、オウム真理教事件や東日本大震災など多くの出来事や災害などがあった。それでも戦勝国たるアメリカとは思いやり予算や基地問題などで不利な関係にある。そして同じく戦勝国たるロシアとの北方領土や韓国との竹島、そして中国との尖閣諸島と領土問題も依然として残っている。

領土問題という点では確かに沖縄や小笠原諸島など返還は受けてきた。それでも21世紀になっても今だに領土問題が残っているのは日本だけだ。

75年ということで、節目の100年まではあと25年となった。政府も関係各国と交渉には当たっているものの、遅々として解決へ進んでいない。

果たしてこのまま、日本は「戦後100年」を迎えてしまうのだろうか。

未解決事件と同じように、このような問題は時間が経つにつれて解決が難しくなる。時間が経つにつれ当事者も少なくなり、解決しようという意識も希薄にならざるを得ないからだ。

あと25年ーそう聞いてもう時間がないと思う者もいればまだまだ余裕と思う者もいることだろう。それでも一つ一つの問題に対して解決へはより多く時間を要してしまうため、25年では足りない可能性も高い。

何れにしても今が動き出す最後の、運命の分かれ道だ。表面上は平和を保てていても、今だ敗戦の色を引きずっている日本。「これでいいや」という向きも色濃くなっているようだが、このまま何もできないようであればますます足元を見られてしまうことだろう。

戦後から新たな時代に進むためにも、今こそ行動を起こすしかない。

ならびに先の大戦で犠牲になった人々の冥福を心より祈る。

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