設計の裏話も 県立歴史と民俗の博物館で開館50周年記念事業開催

大宮公園内に位置し埼玉県の歴史や民俗文化に関する資料を収集・展示する埼玉県立歴史と民俗の博物館(大宮区高鼻町)が、11月で開館50周年を迎える。

50周年に係る記念事業が12/19(日)まで同館で行われている。

埼玉県立歴史と民俗の博物館とは

同館の前身となる埼玉県立博物館は埼玉県100周年を祝う「埼玉百年」記念事業のメインプロジェクトとして、1971年11月1日に開館。

設計は日本万国博覧会鉄鋼館や学習院大学ピラミッド教室などで知られる前川國男で、斬新なデザインが話題となった。同館の設計を理由に、前川は翌年には毎日芸術賞、1974年には日本芸術院所を受賞している。

当初は歴史史料と美術品を展示していたが、美術は1982年開館の県立近代美術館(浦和区常盤)に移り歴史系博物館となった。2006年には岩槻区にあり県内の民俗文化を扱っていた埼玉県立民俗文化センターを統合し、現在の歴史と民俗の博物館となっている。

主な所蔵品に国宝の刀2点、国指定重要有形民俗文化財の北武蔵の農具1,640点など。展示以外に藍染や勾玉作りを体験できるものづくり工房や土管やホーロー看板などを配し昔遊びを体験できる昭和の原っぱなども人気が高い。

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開館50周年記念事業について

50周年記念事業では、同館の歩みや前川國男の関係者らを招いた講演会などを行う。

前川國男建築に関する講演会

11/3(水)には同館の設計を手掛けた前川國男建築に関する講演会を同館講堂で開催する。

前川がどのような考えのもと同館を設計しどのような特徴を有するか、前川が設立した前川建築設計事務所長の橋本功氏が紹介する。

なお、県内で同館以外に前川が設計に携わった建造物としては埼玉会館(浦和区高砂)と県立自然の博物館(長瀞町長瀞)がある。

講演会概要

  • 開催日時:11/3(水)14:00~16:00
  • 開催場所:同館講堂
  • 定員:81名(希望者多数の場合は抽選)
  • 申込方法:同館担当者宛て往復ハガキで申込(10/20必着)

50周年を振り返るパネル展示・映像公開

同館のこれまでのあゆみを振り返る展示として、パネルと開館当時の記録映像をエントランスロビーで公開する。これまで開催した展覧会のうち、画像の残る約120枚の展覧会ポスターも展示する(有料常設展エリア内)

また、同事業のポスターに使用された立体模型も展示する。ポスターは県立川越工業高校デザイン科の生徒が制作。同館の代表的な資料と前川國男建築の特徴を各自のアイデアのもとちりばめた、独創的なデザインになっている。

グッズ販売・頒布

同館2階ミュージアムショップでは、50周年記念オリジナルグッズとして、同館の代表的な資料と館内風景を掲載したオリジナルクリアファイル(¥200)や表紙に同館の設計デザインを金の箔押しであしらったオリジナル測量野帳(¥400)を販売する。

また期間中の休日に特別展もしくは常設展を観覧した者に50周年記念オリジナルポストカードを頒布する。

なお、期間中の10/9(土)〜11/23(火)には特別展として「埼玉考古50選」を開催。県内における遺跡調査で発見された考古資料の中から、重要文化財、県指定文化財を中心とした優品を50のテーマに沿って厳選し紹介する。

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事業に関する問い合わせ先

埼玉県立歴史と民俗の博物館

  • 住所:〒330-0803 埼玉県さいたま市大宮区高鼻町4-219
  • 電話番号:048-641-0890(同館施設担当)
  • 開館時間:9:00〜16:30
  • 休館日:月曜日(祝日・振替休日、ゴールデンウィーク及び県民の日を除く)、12/29~1/1
  • 入館料例(常設展):一般¥300、高校生・学生¥150

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