山間部を巡った後に、昼食を食べに小鹿野町の中心部へ。ご当地グルメとして名高いわらじかつ丼をいただいた。
わらじかつ丼とは?
小鹿野を中心に秩父の名物グルメの一つとされるわらじかつ丼。
その名の通り、履物のわらじとほぼ同じ大きさのロースとんかつが2枚乗ったかつ丼である。蓋をすると思わず隙間から顔を出すほど大きいのが特徴だ。
小鹿野地区をはじめ秩父地域では同丼を提供する店舗が数多く存在するが、その先駆けとなったのはやはり同町にある安田屋。テレビCMなどで広まったことで、地域内で提供する店舗が増えてきたという。
見た目も楽しいわらじカツ丼
懐かしい気分の中心市街地
こちらが同町の中心市街地の模様。
秩父地域の中でも近代化が早期に進んでいたというが、木格子や黒壁で古風な建物も数多く存在しあたかもタイムスリップしたような気分になる。
山間の町だからこそ、古くからの雰囲気が残っているようだ。
レトロ感溢れる食堂
今回お邪魔したお食事処昭和は、同地区の中心たる県道209号線沿いに存在する。緑色の屋根が特徴だ。
店頭には大きく名物わらじカツ丼の表示。裏手に駐車場もあり車はもちろんバイカーも歓迎している。
引き戸を開けて店内へ。昼時を少し回っていたこともあり他に客はいなかった。
その名の通り、座敷席に昔ながらのテーブル席と店内には昭和の食堂の雰囲気が色濃く残っている。平成を経て令和へと時代が変わったが、いつでも懐かしい雰囲気に浸れるようだ。
聞けば昭和の中頃にできたというお店で、6~70代ほどのご夫妻が切り盛りされている。どうやら直近に管理人に似た風貌の人が来店したらしく、入店するや否や女将さんにまた来ていただいたのと思わぬお言葉をいただいた。
否定せざるを得なかったが、このようにいつでも温かく客を迎え入れてくれるところにも無縁社会とも言われる現代において確かな温かみを感じた。
そして店内の壁には、同店で食事をした客が残したイラストやメッセージが所狭しと貼られている。管理人だけでなく誰もがその温かさや美味しさに感動しているということが感じられる。
お品書き
こちらが同店のお品書き。名物のわらじカツ丼をはじめ玉子丼やカツ煮定食など丼物が中心。
冷や奴などのおつまみや焼酎ソーダなども提供している。また以前は麺類を提供していたが現在は休止中ということだ。
見た目通り(?)のわらじカツ丼
今回注文したのは、当然に名物のわらじカツ丼。
15分ほど待ってお盆に乗ってやって来た。味噌汁と漬物が他に付くが、それにしてもわらじカツが蓋からはみ出ている。
そして蓋をあけると丼に乗っているのが、文字通りの「わらじ」。
もちろん履物のわらじな訳はなく、わらじカツにキュウリと刻み生姜で2束のわらじを再現しているというわけだ。
同店のわらじカツの最大の特徴でもあるが、見ていてとても楽しい。
もったいなくて食べられないくらいだが、いざ食べてみると手帳ほどのサイズのとんかつが2枚でなかなかボリュームがある。それでもソースが染みていてご飯がどんどん進む。
成人男性であれば2枚乗せの通常サイズで十分だろうが、1枚乗せのものもあるようなので女性やお子さんにはそちらを勧める。