探索!冬の小鹿野町 その1 秩父三大氷柱の一角・尾ノ内百景氷柱

先日の3連休、秩父郡小鹿野町を訪ねた。

後述する尾ノ内百景氷柱をはじめ、小鹿神社やおがの化石館など多数の地域資源を抱える同町。その魅力に連載形式で迫る。

小鹿野町の紹介

まずは簡単に同町のプロフィール。

県西部に位置する同町は秩父郡に属する。南に秩父市、北は群馬県多野郡神流町・上野村が隣接する。2005年に旧小鹿野町と西側の旧両神村が合併し今に至る。

市街地となる小鹿野地区は秩父盆地のほぼ中央に形成されているが、周囲は山々に囲まれている。
特に町の西側には両神山を中心とした秩父多摩甲斐国立公園など、豊かな自然が存在している。
また国指定天然記念物の犬木の不整合やようばけなど、地質学的に価値の高い場所も多い。

171㎢の町域には4,688世帯11,459人が暮らす。
主な産業は農業で、キュウリやナスなどの野菜やかぼすなどが生産される。

町内に鉄道路線は通らないが、国道299線が南北に走る。また西武秩父駅や三峰口駅など周辺の鉄道駅に通じる路線バスも発着している。

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車で小鹿野を目指す

そんな同町へ車で訪問。

大宮からのルートはいくつかあるが、今回は国道16号・県道15号・国道299号を通るルートを選択。川越市や飯能市などを経由する。

高麗川沿いの国道299号を抜ければ秩父市。秩父の守り神・秩父神社も朝早くから多くの参拝客で賑わっていた。

さらに新秩父橋を渡って急カーブのある山道を登り、車はついに小鹿野町へ到達した。

途中休憩はしたが、大宮から約77km・2時間の長丁場であった。

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地域で作る渓谷の氷柱

おことわり
以下の内容は2020/1/11(土)時点での模様です。
天候によって氷柱の生育状況が変わる旨、あらかじめご了承ください。

渓谷入口へと至る

さらに30分ほど国道299線を走り、車は秩父三大氷柱の一角を占める尾ノ内百景氷柱のある尾ノ内渓谷へとやってきた。

入口看板の先に車は入れないので手前の駐車場へと車を停める。

車を降り氷柱への入口は徒歩ですぐだ。

氷柱自体は生育途中も…

こちらが同渓谷にできる尾ノ内百景氷柱の全景だ。

本来であれば渓谷に神秘的な氷柱がそびえ立つのだが、残念ながら暖冬であるため一部が白くなるにとどまった。そのため本来公開期間に徴収する運営整備金の徴収もなかった。

それでも山郷の谷ということだけあり、周りの木々には氷柱ができている箇所もあった。路面も一部凍結していただけに足元には注意することを勧める。

もうひと寒波あれば本領発揮といったところか。

偶然から生まれた氷柱

渓谷中央にある吊り橋を渡る。渡っていてそこまで揺れることはなかったので、安心して渡っていただきたい。

同氷柱は両神山を源流とする尾ノ内沢から500mのパイプを引いて人工的に作られたもの。その規模は周囲約250m高さ60mにも及び半月かけて成長させる。

元は約10年の冬に西秩父商工会の方がスプリンクラーの水を止め忘れて翌日綺麗な氷柱が出来ていたことから着想を得たのが始まりという。

今回で11回目を数えるが、初回より地域の人々の手によって運営されている。

気温は低いも温かなおもてなし

再び入口へと戻るが、入口手前では運営にあたる地域の方々が寒い中訪れた来訪客に対してストーブや地元名産品などの販売でおもてなしをされている。

この日はうれしいことにかりんとうや甘酒の振る舞いもあった。暖冬とはいえしんしんと冷える渓谷から戻った後の温かなおもてなしには、感謝の念を感じずにはいられない。

四季を通じて楽しめる渓谷

1月中旬でここまで氷柱の生育が遅れているのははじめてというが、1/25(土)以降の毎週土曜に予定されているライトアップ予定通り実施するということだ。

三大氷柱のうち他の三十槌の氷柱やあしがくぼの氷柱については同じく暖冬による生育不良で閉鎖となったが、同氷柱については現段階でその予定はない。

会期以降も春は桜にシャクナゲ、夏は川遊びで秋は紅葉と一年を通じて四季を感じることができるのも同渓谷の特徴。

冬の氷柱からは想像できないような渓谷の姿を見てみるのもまた面白いことだろう。

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