3年越のリベンジ達成 大宮セブン・マヂカルラブリーがM-1優勝

大宮ラクーンよしもと劇場(大宮区大門町、覚野公一支配人)を拠点に活動する芸人ユニット・大宮セブンのメンバーであるマヂカルラブリーが、12/20に開催されたM-1グランプリ2020で初優勝を成し遂げた。

その芸風から「これは漫才か」と論争も起きているが、コンビが所属する大宮セブンにも一層注目が集まっている。

マヂカルラブリーについて

プロフィール・芸風

同コンビは野田クリスタルさん(ボケ、左)と村上さん(ツッコミ、右)から成る、結成13年目のお笑いコンビ。

もともと村上さんは法政大学時代に学生芸人として活躍していたが、ファンだった野田さんのライブに通いコンビ結成に至った。その後はコンビで吉本興業に所属し、2014年からは後述する大宮セブンの一員となっている。

芸としてはシュールかつ変則的なコント漫才を展開。野田さんが全身を用いて特定のシチュエーションを表現し、それを村上さんが解説。無声映画のような芸風が大きな持ち味になっている。

悲願のM-1優勝

結成以来漫才日本一を決める同グランプリに出場してきた同コンビ。結成年の2007年には3回戦、翌年以降は昨年までに5回準決勝にまで進出している。

中でも結成10年目を迎えた2017年には決勝に進出するも、700点中607点で最下位に終わった。特に審査員の上沼恵美子さんから「好みじゃない」と評されたのは、二人にとって忘れがたい出来事だったという。

準決勝に終わった前大会を経て迎えた今大会では、第1ラウンドを2位で通過し決勝進出。最終決戦では3票を獲得し約5,000組の頂点に立つとともに、3年前の雪辱を果たした。

なお野田さんは3月に開催されたピン芸人日本一を決めるR-1グランプリ2020でも優勝しており、二冠を達成している。

これは漫才か?ー沸き起こった漫才論争

一方で無声映画のような芸風に、視聴者や社会では「これは漫才なのか」と漫才論争も起きている。

審査員を務めたダウンタウン・松本人志さんは民放の情報番組で以下のように振り返っている。

 お笑いコンビ、ダウンタウンの松本人志(56)が27日、フジテレビ系「ワイドナショー」(日曜前10・0)に出演。若手漫才師日本一決定戦「M-1グランプリ2020」で第16代王者に輝いたお笑いコンビ、マヂカルラブリーについて言及した。

〜中略〜

ゲスト出演したタレントの中居正広(48)から“漫才の定義”について水を向けられると、松本は「これに関してはテレビサイズではしゃべれない。1時間ぐらい俺一人でしゃべらせてほしいくらい」と前置きをした上で、「漫才の定義っていうのは基本的にない。定義はないんですけど、あえて設けることで定義を裏切ることが漫才なんですよ。だから定義は作るんですが、これは破るための定義」との考えを示した。

またM-1で披露したマヂカルラブリーの漫才について「野球のすごい大一番の時に、ピッチャーが消える魔球を投げたみたいな話なんですよ」と例え、「我々プロは『すごいな! ここで消える魔球投げてくるんや!』と思うんですけど、にわか野球ファンなんかは『あれは卑怯だ。あそこで魔球投げるかね。真剣勝負せぇや』みたいな意見出てくんですよ。これはたぶんね、一生交わらない」と語った。

(「松本人志が“マヂラブ漫才論争”に『漫才の定義っていうのは基本的にない』」 サンスポ 2020/12/27)

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