雪:私たちはGargoyleというバンドも好きなんですが、そのバンドも「ZIPANG」という曲を出しています。
Gargoyleも「海外の人から見た日本」を意識して、衣装などを考えていたとどこかで拝見したことがあります。
そのことに影響され、私達もまた、歌詞や衣装で和の雰囲気を表していけるようになりたいと意識するようになりました。
陰陽座にもかなり影響を受けてはいますが、和服を着てメタルをするというかなりインパクトのある姿だっただけに、次から次へとコピーバンドもしくは二番煎じ感のぬぐえないバンドが出てきたため、そのような中で埋もれることは避けたいと考えていました。
信念がインスピレーション
ーなるほど。わかりました。
特に曲の肝となる歌詞を作るときには、どういったものからインスピレーションを受けられるんですか?
雪:主に私自身が生きていく上で感じている思いからきています。どのようなことを考えて日々生きているかという。
バンドの曲の一つに「黎明」という曲があるのですが、これは陰陽座のコピーバンド時代に「バンドなんてしていたって食べていけない」という声を周りから多く受けていた中で「信じた者だけが救われる」という自分の信念を体現しそれを自分自身に言い聞かせる歌詞となています。
ー雪さんはじめ、ZAKIさんの日々の思いが歌詞に表れているということですね。
ちなみに、歌詞を作るときはどういったことをしながら作ることが多いのですか?
雪:歌詞よりも曲の方が先にできるのですが、そのできた曲を聴きながら「これを入れた方がいいんじゃないか」と当てはめている感じです。
「大祓」という曲があるのですが、最初曲を聴いたときにドラムの音に和太鼓のような力強さを感じたことから、和の要素を強くしようと思いました。
ちょうどその頃東松山の箭弓稲荷神社へ2人で観光がてら行ったのですが、ちょうど年に2回の無病息災を願う大祓が行われていて実際に鳥居にできた輪をくぐったのですが、その時にこの曲を聴いた人の気持ちが少しでも祓われれば前向きになれればということで、大祓の儀式と自分の言葉を組み合わせた歌詞にしました。