原爆の爪痕今も 見沼区・常泉寺で第26回広島・長崎の火を囲むつどい開催

広島・長崎の原爆の火が安置されている常泉寺(見沼区染谷)において、26回目を迎える広島・長崎の火を囲むつどいが9/6に開催された。(主催:さいたま・常泉寺に「長崎・原爆の火」を永遠に灯す会)

コロナ禍で開催も危ぶまれたが、関係各位の協力のもとで開催に至った。

常泉寺の原爆の火について

同寺に安置しされている原爆の火は、福岡県星野村の山本達雄さんが保存していた広島原爆の火と長崎の原爆瓦から採取された長崎原爆の火と合わせ、1988年に全国平和行進の先頭に立ち世界に核兵器の恐ろしさや核軍縮の大切さを訴えてきた。

その後原水爆禁止埼玉県協議会の依頼のもと、同寺の住職が灯し続けることになった。

以来この火を永遠に灯し核兵器と戦争をなくす戦災者や国民の願いを語り広めるため、毎年9月に同イベントが開催されている。

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囲む会の模様

各位挨拶

同寺の本堂で開催された同イベントでは、まず同会の原富悟会長が参加者に挨拶した。

新型コロナウイルスの影響で一時は開催が危ぶまれたものの、関係各位の協力あって今年も開催にこぎつけたことへ感謝を述べた。

その上で戦災資料館などが全国的に縮小傾向にある中で、核兵器で大きな被害を受けたからこそ日本政府も核兵器禁止条約に参加し世界をリードすべきとした。

来賓として、埼玉県原水協事務局の佐藤俊一局長も挨拶に立った。

昨今では核を投下したアメリカにおいても主に若年層の間に「核兵器は不要」と言う声が上がっている。

あと6カ国で効力を発する同条約が有効になり核保有国が「アウトロー」となれば、それだけでも大きな核抑止力になる。

それゆえ同条約批准のもと世界各国と手を組んで核廃絶に取り組んでいくことが、今後重要になってくるとした。

献水の儀式

被爆地となった広島に残った原爆瓦に対し、献水の儀式が行われた。

「水が欲しい」と望みながら亡くなった被爆者に対する献水で、通年では広島の川の水を使うのだが新型コロナによる移動自粛で今年は同寺の井戸水を用いた。

キョウチクトウの葉で水をかけるが、このキョウチクトウは草も木も生えないとされた被爆地で最初に生えた植物なのだという。

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