多い同族承継・増えぬ創業

就任経緯を見たのが上図。

「同族承継」(51.6%)が最も高く、以下「創業者」(33.8%)「内部昇格」(9.5%)と続きます。
男性社長の場合は創業者が最も多いのですが、女性社長だと同族承継が過半数を占めていて創業者の占める割合が男性よりも低くなっているのが特徴です。

後継者難などから血縁関係のある者より経営を引き継ぐという受動的なケースが多く、男性ほど起業が活発ではないことが伺えてきます。

不動産など生活産業で割合高し

業種別に割合を見たのが上図。不動産業」(16.3%)が最高となり、以下、「サービス業」(10.4%)、「小売業」(8.4%)と続きます。

実は県内全体で見ると、最も女性社長の割合が低かった建設業や製造業よりも最も高かった不動産業の方が企業数では少ないとされています。(2016年)

このことから不動産やサービスなど、生活に密着した産業では女性社長のニーズが高いことが伺えてきます。

なお年商規模別に女性社長の割合を見ると、年商5000万未満が最高で以降は年商と反比例しています。

ただ企業数の分布も一般的には年商と反比例する形状になっているので、年商規模で見れば女性と男性で差異はないものと推測されます。

書き終えての所感

今回の分析結果から察するに、まだまだ女性社長の割合も少なく女性の社会進出が県内では達成されているとは言い難い状況にあることが伺えてきました。

しかし、特に生活産業で実績を上げている女性社長が多く存在していることもわかりました。今後はスムーズな事業承継の推進はもちろん、特に子育てを終えた女性に対する創業支援や子育てや家事との両立を実現するための環境整備が焦点になってくると考えます。

スポンサーリンク

関連記事

スポンサーリンク

この記事が気に入ったらフォローしよう

最新情報をお届けします

おすすめの記事