各企業の動向

ここからは県内に本社を置く各企業の決算動向を、ピックアップしてご紹介いたします。

182億の大幅赤字転落ー曙ブレーキ工業

まずご紹介したいのが、羽生市に本社を置く曙ブレーキ工業(東証一部上場)。主に自動車用ブレーキを中心にする同社は、トヨタや日産やGMモータースなど世界の完成車メーカーへの供給を行っています。

そんな同社ですが今年1月に主力の北米事業が振るわず1000億円近い有利子負債を抱えてしまったことから、ADR(訴訟手続によらない紛争解決)による事業再生を申し出たことが記憶に新しいです。

「曙ブレーキ工業」の画像検索結果

同社の2018年度連結売上は2436億68万円で、前期比8.0%減となりました。売上から売上原価や一般管理費を引いた営業利益は同97.2%減の2億1500万円にまで落ち込みました。同期純利益に至っては182億6400万円と大幅な赤字に転落してしまいました。

原材料価格の大幅な高騰や受注減少にあわせた生産体制の適正化などの遅れ、そして北米やタイなどの工場に対して150億円近い減損損失(経営環境の変化に伴い工場の価値を下げること)計上したことなどが赤字転落の原因ということです。

セール実施も客単価減で減収ーしまむら

「しまむら 」の画像検索結果

続けてさいたま市に本社を置くしまむら(東証一部上場)。「ファッションセンターしまむら」や「アベイル」など衣料品小売店を展開する、皆さんにとって馴染みの深い企業だと思います。

そんな同社の2018年度連結決算は、売上が5459億9600万円(前年度比3.4%減)、営業利益が254億5100万円(同40.7%減)、純利益が159億9200万円(同46.2%減)となりました。

売上の8割近くを占める主力のしまむら事業では、上期に「65th誕生祭」や「感謝祭」などのセール企画を打ち出しましたが、期待したほど客数が伸びず逆に客単価が低下で減収となってしまいました。

下期は売場改善などに努めてトレンドにマッチした商品展開を行い一定の成果を得ました。それでも上期の減収をカバーできず通期では減収となってしまったようです。

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書き終えての所感

回復基調にはあるものの、10月の消費増税をはじめ米中間の対立など不安材料が多い日本経済。
県内経済も例外ではありません。AIの導入や電気自動車など新たなトレンドが生まれつつある昨今、いかに市場を広げて効率的な営業体制を構築できるかが今後の鍵になりそうです。

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