若年層は回答をー飯能市・選挙フェス実行委員会が市議選意識調査実施中

4/25(日)に投開票がなされる飯能市議会選挙へ向けて、市民らで作る有志団体・選挙フェス実行委員会がインターネット上で意識調査を実施している。

特に2、30代の若年層へ向けて意識調査への協力と投票を呼びかけている。

飯能市議会を取り巻く現況

定員19の同市議会においては、2つの問題が大きな懸案事項となっている。

一つが同市内加治丘陵阿須山中における開発事業だ。森林保全のために20億円で買い取った東京ドーム3.6個分に及ぶ約17haの土地にサッカー場とメガソーラーを建設するとしているが、同市議会に諮らず同市主導で進めてきた。

すでに同市では事業者募集・契約も実施している。しかし、多くの野生動物が生育し大雨時の保水力も高い同地の開発により、生態系や環境の破壊や土砂災害のリスクが高まると周辺住民が危惧している。

もう一つがコロナ禍において明らかになった同市議会議員の不祥事だ。緊急事態宣言下の先月22日夜、山田利子市議が同市内飲食店を訪問し見舞金を持参、時短営業要請下で21時半頃までビールなど飲食物の提供を受けていたとされる。

これを受けて、同議員が3月定例会最終日の代表者会議で一身上の都合による辞職願を出す事態になった。

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選挙フェス実行委員会について

そのような中で、草の根の市民による任意団体として結成されたのが同委員会になる。

短期的には次の同市議会議員選挙の投票率向上を図ること、中長期的には議会ないしは議員の取り組みを監視し健全に議会運営が行われているかチェックしていくことを主たる活動とする。

4/25の投票日までの具体的な活動としては、SNSを通した市民への意識調査の実施・立候補者への公開質問状の送付、それら回答を基にした選挙について語る市民対話集会の開催を予定する。加えて、若年層への模擬選挙の実施なども想定し、「無関心層」と言われる人々を対象とした活動も検討している。

「市民の多くが市議会と市政に関心を持ち、飯能をよりよくしていこうという取り組みに対し、直接間接に携わっていってほしい」とその活動に願いを込める。

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市議選意識調査について

活動の第一弾として、同委員会では市議選意識調査を実施している。

同市民でなくとも回答可能で、回答にはGoogleアカウントによるログインが必要。

投票日の4/25まで回答を受け付ける。

調査状況(3/15時点)

3/15時点では28の回答が集まっている。約9割が同市内からの回答だった。

回答者の年代は40代以上が全体の85%以上を占めている。

一方で30代からの回答は10.7%で20代以下は3.5%を若年層の回答が顕著に少ない。回答数が少ない同年代へのアプローチ方法を同委員会としても模索中だが、広く回答を呼びかけている。

「あなたは選挙に行く予定ですか」という問いに対しては、57.1%が当日に32.1%が期日前ないしは不在票投票を行うと回答した。

市議選の争点

市議選の争点に関しては、約75%が環境を挙げていた。教育や福祉や経済などがこれに続く。

上記理由や今後期待することを記す自由記述欄においても、議会の不透明性と阿須山中の問題に対する不信感が多く表れていたという。

同調査のみが市民全体の総意とはならないが、「投票に行こうとしている人たちの関心事ではあり、争点となりそうなところかとは思います」と同委員会。

地域へのメッセージ

同調査の結果も踏まえて、同委員会では次のアクションも検討している。

自分の一票はがさやかなものすぎて掻き消されてしまうと考えると、投票に行くモチベーションも削がれてしまいかねない。

そうした数的・打算的な意味合いよりも、「一票を投じるために『思考する』『思いを馳せる』という心持ちが街を変えると思っています」と同委員会。

 

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