彼女を奪った白血病とは?

本題とは少し外れますが、ここで同氏の命を奪った白血病について解説させていただきます。

細胞が異常増殖する血液のがん

白血病とは血液中の造血細胞(白血球細胞)が骨髄内で異常増殖し、正常な血液が生成されないことで貧血や免疫低下などを引き起こす病気です。がん細胞として増殖することから、血液のがんとも呼ばれています。

症状の進み方によって慢性と急性、増殖した細胞がリンパ球になるか赤血球などそれ以外のものになるかでリンパ性と骨髄性に分かれます。

詳しい原因はわかっていませんが、何らかの原因による遺伝子の突然変異によるものとされています。

1万人に1人が闘病、死亡率はおよそ2/3

日本人の三大疾患と呼ばれて久しいがんですが、そのうち白血病で闘病されている人々は我が国には13,000人いるとされています。(厚生労働省2016年速報値、以下同)

およそ国民の1万人に1人が闘病している計算です。


がんというと高齢者の病気というイメージが強いですが、白血病に関しては若年層から高齢層まで幅広い年代に罹患者がいるのが特徴です。

先の池江選手のように、夏目雅子さん(27歳で死去)やJ2新潟の早川史哉選手(22歳で罹患、現在は克服)など若くして罹患するケースも珍しくありません。

そして罹患に対する死亡率は男女合計で64%と、すい臓がんに次いで高い数値となっています。

主な治療法は?

「抗がん剤 フリー画像」の画像検索結果

治療の基本は多くのがんと同じように抗がん剤投与になります。骨髄移植という選択肢もありますが造血細胞が増殖した状態で移植を行っても失敗する可能性が高く、最悪の場合死に至ります。

抗がん剤で造血細胞の増殖を抑えられたのが確認できたら(これを寛解といいます)、骨髄移植に移行するという流れです。

「骨髄 フリー画像」の画像検索結果

その骨髄を提供する機関といえば日本骨髄バンク。同バンクには50万人ほどのドナーからの提供がありこれまでに2万例近い移植が行われています。

血液と同じように必ずしも患者本人に合ったものを割り当てられるとは限りませんが、多くの命が救われてきたこともまた事実です。

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遺志を受け継ぐLIVE FOR LIFE

突然の病に襲われながらも、歌姫として最後まで周囲を明るく照らし続けてきた同氏。

難病の中で生きることの素晴らしさを感じ、自分がこの難病を克服して再びステージに立って歌うことができれば同じように苦しんでいる人々に希望を与えると考えるようになりました。

そんな同氏が設立したのが前述した「LIVE FOR LIFE」です。直訳すると「生きるために生きる」という意味ですが、これには人は皆生きるために生まれてきた存在で、たとえ絶望に遭遇した時でもゆっくりでもいいから前を向いて歩いて行こうという意味が込められています。

設立直後に同氏は還らぬ人となりましたが、現在でも遺族や生前の関係者を中心にNPO団体として白血病の啓発やチャリティイベントなどを開催しています。

また、同氏の楽曲は現在でも多くの患者の方々に希望を与え続けています。

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我々には何ができるか?

同氏のように白血病という病は急に発覚するパターンが多いです。もしも周り、そして自分自身が罹患したら動揺は隠せないことと思います。

しかし同氏のように苦しい闘病生活の中でもその先に待つ未来に向けて懸命に生きた人、そして見事克服した人々も多くいます。

だからこそ我々にできることは、そのような記憶を胸に身の回りの人たちを支えていくことなのでしょう。

病の苦しみを知り、患者の方々がどのようなことを思いどのように生きようとしているか、その中で自分がどのように振る舞えるか考え行動していくことだと思います。

チャリティイベントや募金に協力するというのも一つでしょうし、それこそ骨髄バンクのドナー登録(18際以上54歳以下など条件あり)でもいいと思います。管理人もささやかながら同団体の基金に協力させていただきました。

 

夢半ばでこの世を去った同氏ですが、これからも本田美奈子.さんの歌声が多くの人々の希望になることを祈っております。

つづく

ギャラリー

スポット紹介

本田美奈子.ミュージアム

  • 住所:埼玉県朝霞市膝折町4-12-37
  • 電話番号:048-458-3927
  • 営業日および営業時間:毎月第2土曜日・日曜日(臨時休館あり) 11:00〜16:00(夏季)/11:00〜15:00(冬季)
  • 入館料:一般¥1,000、朝霞市民・Blue Spring Club会員¥500、高校生以下¥300、小学生以下無料
  • 備考:オープン1周年記念日の7/31(水)も開館予定

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