【検証&愛と哀しみの埼玉の歴史】知られざる埼玉の鉄道計画!その3

お世話になっております。

昨日に引き続きまして、埼玉県の眠れる鉄道計画のお話です。

昨日の投稿、saitama_railway_2とすべきところを、railywayとしてしまっていました。

いやはやお恥ずかしい…。

 

 

埼玉に影響ある?鉄道計画

最終回となる今回は、埼玉県内に新しくできるわけではないものの、埼玉県に影響がありそうな首都圏近郊の鉄道計画をご紹介いたします。

 

神奈川東部方面線(西谷~羽沢横浜国大~日吉)

相鉄が遂に都内進出

埼玉の方々はあまり利用されることはないとは思いますが、横浜を起点に海老名や大和を結んでいるのが相模鉄道(通称・相鉄)線です。

大手私鉄の一角を成す鉄道ですが、意外なことに関東の私鉄では唯一東京に乗り入れていない鉄道なのです。

 

そんな相鉄たっての希望となる路線が、今回ご紹介する神奈川東部方面線です。

 

相鉄線が東急東横線・湘南新宿ラインに接続!

計画では、横浜市保土ヶ谷区にある相鉄の西谷駅から分岐線を造り、

現在JRの東海道貨物線の貨物駅、横浜羽沢駅の近くに新たに羽沢横浜国大駅を設けます。

ここで相鉄線とJR横須賀線・湘南新宿ラインが合流して相互乗り入れを行います。

その後、この分岐線は新横浜と新綱島(仮称)を通り、

慶應大のキャンパスがある日吉駅で東急東横線・目黒線に合流するというわけです。

 

おいでませ埼玉へ

細かい運行形態はまだ決まっていませんが、この路線の開通によって、相鉄線が湘南新宿ラインに、そして東横線や目黒線に直通し、埼玉に顔を出す可能性が生じます。

逆に、埼玉から海老名や大和へ一本でいける可能性も生じるというわけです。

すでに相鉄では、東急線との直通に対応した車両も走り始めています。

地下鉄副都心線を介して東武東上線や西武池袋線に、さらに地下鉄南北線を介して埼玉高速鉄道線で埼玉に乗り入れてくる可能性があります。

 

時期については、JR線との直通が2019年度、東急線との直通が2022年度に始まる予定です。

ますます広がる直通運転に期待です!

 

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羽田空港へのアクセス

成田空港と並んで、関東の空の玄関となっている羽田空港。

現状では浜松町や品川などでの乗換を余儀なくされていますが、こちらについても埼玉から一本でいける可能性があります。

 

JR羽田空港アクセス線(埼京線・上野東京ライン・京葉線~羽田空港)

まずはこちら。

現在羽田空港の近くの地下には、JRの貨物線が南北に走っています。

これを利用して、羽田空港へのアクセス路線を作ろうというものです。

 

ルート上りんかい線につなげることができるので、たとえば大崎、そして大宮や川越から一本で羽田空港に行くことができます。

さらに、田町付近で東海道線・上野東京ラインに接続して、大宮だけでなく久喜や上尾、熊谷などからも直通電車を走らせることができるというわけです。

 

ただし、JRとしては既存設備の活用ができるルートとして、東京テレポートから新木場へ抜けて京葉線と直通するルートを優先して整備する模様です。

総工費は3200億円で、2024年の全線開業を目指しているとのこと。

将来的には埼玉方面からもいけるようにしてくれ~!

 

蒲蒲線(矢口渡~京急蒲田~大鳥居)

続けて、通称蒲蒲線と呼ばれるこちらの路線計画。

東急多摩川線の矢口渡駅から、蒲田駅を経由して京急蒲田駅に。

そして京急蒲田駅から、京急空港線の大鳥居駅に合流するというものです。

 

東急多摩川線が東横線と乗り入れれば、副都心線経由で川越や所沢、飯能方面から羽田空港へ1本でいけることが期待されます!

 

こちらも非常に魅力的なのですが、東急と京急では軌間、すなわち線路の幅が異なるということ、そして逼迫しつつある京急空港線のダイヤの調整が課題となっています。

秋田新幹線みたいに、線路3本でやるしかないかねぇ…

 

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つくばエクスプレス東京駅延伸(秋葉原~東京)

研究都市つくばとオタクの街日本有数の電気街を結ぶつくばエクスプレス。

埼玉県内では、八潮と三郷を通っていますね。

現在は秋葉原で止まっているつくばエクスプレスですが、これをさらに南の東京駅まで延伸する構想があります。

東京駅の延伸には、一日の平均利用客が27万人を超えることが条件ですが、すでに上回っており、後はどのようなルートにするのかというところをしっかり詰めていかないとという状況だそうです。

楽しみですね!

 

 

大宮駅を通る新幹線の延伸

ここからは、在来線ではなく、大宮駅を通る新幹線の延伸計画をお話しできればと思います。

 

チェンジ!シンカリオン!

ちょっと本題からは外れますが、今月から放送が始まったテレビアニメ「新幹線変形ロボシンカリオン

新幹線が巨大ロボットに変形すると話題の作品ですが、なんとこのアニメの舞台は大宮とのこと!

以前ご紹介した鉄道博物館も登場するようです。

 

土曜の朝は、みんなで、チェンジ!シンカリオン!

 

北陸新幹線延伸(金沢~敦賀~新大阪)

まずは、大宮から金沢へとつながる北陸新幹線から。

2015年に長野~金沢間が開業しましたが、今後2023年には金沢から福井を経由して、福井県の敦賀までの区間が開通する予定です。

大宮から新幹線で福井のカニなんていう旅行もできそうですね。

 

その先敦賀から京都を経由して新大阪まで延伸する予定ですが、こちらについては早くても2031年以降の建設になる見込みです。

 

北海道新幹線延伸(新函館北斗~札幌)

続けて2016年に新青森から新函館北斗までが開通した、北海道新幹線。

私も昨年の5月に、アウェイ札幌戦の帰りに新函館北斗から大宮まで乗りました!

新函館北斗から大宮まで4時間ほどでしたが、札幌から新函館北斗に向かうのもそれくらい時間がかかりましたね…。

こちらも2031年に新函館北斗から札幌までの区間が開業予定です!

開業後、大宮~札幌間は4時間程度で結ばれる見込みなので、日帰り旅行もできなくなさそうですね。

 

いずれにしても、これら2つの新幹線が延伸することで、在来線に新幹線の分岐点となっている大宮駅の存在はますます重要度を帯びてくることになるでしょう。

市が推進するグランドステーション構想にあるように、東日本の玄関駅となってほしいものです。

 

 

消えた鉄道計画

一方で、こうした鉄道計画の裏で、消えた鉄道計画もあります。

その一部をご紹介いたします。

 

東武東上線渋川延伸

当サイトでもたびたび登場している、東武東上線。

この東上って、どういう意味だか分かりますか?

答えは東京と上州、すなわち群馬。

実は明治30年代の計画段階では、東上線は東京の池袋から川越や坂戸、寄居を経由して群馬県に入り、高崎や渋川を結ぶ予定だったのです。

富岡製糸場があるように、当時は製糸工業が盛んでしたからね。

それを見越して現在の終点である寄居まで建設を行ったのですが、1930年代に入ると、不幸にも寄居から高崎へ至る八高線の建設計画が出てしまい、それで群馬までの延伸を断念したという経緯があります。

都営三田線延伸

初回で都営大江戸線の延伸をお話しいたしましたが、実は都営三田線も埼玉、それも我が町大宮に来るかもしれなかったのです!

 

東上線と直通を模索も…

三田線開業前の1964年、途中の志村駅から東武鉄道が東上線の和光市(当時は大和町)までの連絡線を建設して、東上線と直通運転させるという計画があがりました。

一度はそれに決まりかけたのですが、その3年後、やっぱ建設するのはめんどくさいと東武はこの計画を取り下げ、和光市までやってくる有楽町線との直通運転に舵を切ったということがあったのです。

 

大宮を目指したが

そういう経緯がありながらも西高島平まで開通した都営三田線。

開業後、さらにここから北に向かい、荒川を渡って新大宮バイパスの上下線間にある土地を利用して、西浦和を経由し、当時の大宮市西部、現在のさいたま市西区まで延伸するという計画が浮上しました。

しかし、そうはうまくは行かなかった。

今度は1985年の埼京線の開通によって、計画は凍結され、今に至るというわけなのです。

 

まさに、幻の鉄道計画というやつですね。

 

 

長くなりましたが、以上で埼玉県の眠れる鉄道計画の連載を終えようと思います。

ご乗車ありがとうございました。

 

おわり

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